管理栄養士の過去問
第32回
人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 問32
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
第32回 管理栄養士国家試験 人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 問32 (訂正依頼・報告はこちら)
ホルモンの構造と作用機序に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
- ドーパミンは、ペプチドホルモンである。
- インスリンは、細胞膜を通過して作用する。
- チロキシンは、細胞膜にある受容体に結合して作用する。
- アドレナリンは、核内受容体に結合して作用する。
- cAMP( サイクリックAMP )は、セカンドメッセンジャーである。
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (3件)
01
1.ペプチドホルモンには、生体が作るホルモン活性をもったペプチド、インスリン、グルカゴン、オキシトシン、副腎皮質刺激ホルモンなど多数存在します。
2.インスリンは細胞膜を通過しません。
インスリンの受容体は、細胞膜に存在するため通過することはありません。
3.チロキシンは、核内受容体に結合して作用します。
ホルモンの受容体には、細胞膜受容体と核内受容体の2種類あります。甲状腺ホルモン、ステロイドホルモンなどは核内受容体に結合して作用します。
4.アドレナリンが結合して作用するのは、細胞膜受容体です。その他に、カテコールアミンやペプチドホルモンなども細胞膜受容体に結合して作用します。
5.cAMP(サイクリックAMP)、又は、環状アデノシンーリン酸は、細胞内に存在しておらず、ホルモンなどの刺激によりアデニレートシクラーゼという酵素が活性化されATPから合成されます。
セカンドメッセンジャーとは、細胞表面で結合したホルモンを細胞質や核内の分子に作用させる役割があります。
参考になった数18
この解説の修正を提案する
02
水溶性のホルモンは、細胞膜を通過できません。細胞膜の受容体に作用した後、最初に細胞内に合図を送る物質の事を「セカンドメッセンジャー」と言います。cAMP は、ペプチドホルモン(水溶性)が細胞膜を通過する時に細胞内で生成されたセカンドメッセンジャーです。
1.誤りです。
ペプチドホルモンとは、アミノ酸が組み合わさってできたホルモンです。ドーパミンは、神経伝達物質でホルモンの調節に関わりますが、脳に関係するペプチドホルモンは、バソプレシン・オキシトシン・成長ホルモンです。
2.誤りです。
細胞膜は、脂質二重膜構造です。脂溶性の物質は通過できますが、水溶性の物質は通過できません。インスリンは水溶性なので、細胞膜にあるインスリン受容体に結合し、グルコースを細胞内に取り込みます。
3.誤りです。
チロキシンは、甲状腺ホルモンの1つで代謝を盛んにし、成長を促すホルモンです。脂溶性なので細胞膜を通過し、細胞内(核内)の受容体と結合して作用します。
4.誤りです。
アドレナリンは、副腎髄質から分泌されるホルモンで、神経伝達物質でもあります。アミノ酸誘導体から作られる水溶性の「アミン」とよばれるホルモン群に属するので、細胞膜の受容体で結合して作用します。
参考になった数9
この解説の修正を提案する
03
(1)誤り。
ドーパミンは神経伝達物質です。
ペプチドホルモンとは動物のホルモンの中で、化学的本体がポリペプチドであるホルモンの総称です。
脊椎動物の各種脳下垂体ホルモンやインスリン、グルカゴン、セクレチンなどたくさんの種類があります。
(2)誤り。
インスリンは細胞膜を通過しません。
(3)誤り。
チロキシンは甲状腺ホルモンです。
甲状腺ホルモンは、核内受容体に結合して作用します。
(4)誤り。
アドレナリンは細胞膜受容体の7回膜貫通(Gたんぱく質共役)型に作用します。
(5)正解。
参考になった数9
この解説の修正を提案する
前の問題(問31)へ
第32回問題一覧
次の問題(問33)へ