管理栄養士の過去問
第32回
基礎栄養学 問73
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問題
第32回 管理栄養士国家試験 基礎栄養学 問73 (訂正依頼・報告はこちら)
アミノ酸代謝の臓器差に関する記述である。誤っているのはどれか。1つ選べ。
- イソロイシンは、主に骨格筋で代謝される。
- バリンは、主に肝臓で代謝される。
- グルタミン酸は、小腸で代謝される。
- 腎臓では、グルタミンからアンモニアが産生される。
- フィッシャー比は、血液中の分枝アミノ酸と芳香族アミノ酸のモル比である。
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この過去問の解説 (3件)
01
解説
(1) バリン、ロイシン、イソロイシンは分岐鎖アミノ酸と呼ばれ、肝臓からそのまま放出され、筋肉で代謝されます。
(2) バリンは、分岐鎖アミノ酸のため、門脈から肝臓に運ばれるものの、そのまま放出され筋肉で代謝されます。
肝臓ではアラニンやグルタミン酸に転換されます。
(3) グルタミン酸は、小腸のアミノ酸プールにおいてアミノ基転移反応によりα-ケトグルタル酸になります。
(4) グルタミン酸はグルタミン酸脱水素酵素により、2-オキソグルタル酸とアンモニアが生成します。
(5) フィッシャー比は分岐鎖アミノ酸/芳香族アミノ酸で求められます。
肝臓のアミノ酸代謝の指標となります。
分岐鎖アミノ酸はバリン、ロイシン、イソロイシンです。
芳香族アミノ酸はチロシンとフェニルアラニンです。
肝機能の低下で低値を示し、治療として分岐鎖アミノ酸を中心とした栄養補給を行います。
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02
(1)〇 分岐鎖アミノ酸のバリン・ロイシン・イソロイシンは、主に骨格筋で代謝されます。
(2)✖ 分枝鎖アミノ酸以外のアミノ酸は、主に肝臓で代謝されるものが多いです。
(3)〇 グルタミン酸は、小腸でα-ケトグルタル酸に代謝され、小腸上皮細胞でエネルギー源として利用されると考えられます。
(4)〇 腎臓では、グルタミンがアンモニアとグルタミン酸に分解されます。
(5)〇 フィッシャー比は、血液中の分枝アミノ酸と芳香族アミノ酸のモル比である。肝機能が低下すると芳香族アミノ酸が増加し、分枝鎖アミノ酸が低下するため、フィッシャー比が低下します。
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03
正しい文章です。
バリン、ロイシン、イソロイシンのアミノ酸は骨格筋で代謝されます。
(2)〇
バリンの代謝は肝臓ではなく、骨格筋で行われます。
(3)×
正しい文章です。
グルタミン酸は小腸で代謝され、エネルギーとして使われます。
(4)×
正しい文章です。
(5)×
正しい文章です。
フィッシャー比は肝硬変の時などに低下します。
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