管理栄養士の過去問
第32回
応用栄養学 問92
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問題
第32回 管理栄養士国家試験 応用栄養学 問92 (訂正依頼・報告はこちら)
新生児期・乳児期の栄養に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
- 頭蓋内出血の予防として、ビタミンAを投与する。
- 母乳性黄疸が出現した場合には、母親のカロテン摂取量を制限する。
- 乳糖不耐症では、乳糖強化食品を補う。
- ビタミンDの欠乏により、くる病が起こる。
- フェニルケトン尿症では、フェニルアラニンを増量したミルクを用いる。
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この過去問の解説 (3件)
01
解説
(1) 頭蓋内出血の予防ではビタミンKを投与します。
ビタミンKは胎盤を通過しづらく体内の蓄積も少なく、母乳の含有量も少ないです。更にビタミンKを産生する腸内細菌が新生児や乳幼児では少ないです。
これらのことから続発性ビタミンK欠乏症が生後1ヶ月頃起き、頭蓋内での出血が見られます。
(2) 母乳性黄疸は新生児黄疸の一つで、母乳にビリルビンの排泄を遅らせる成分が含まれているため血中ビリルビン濃度が高くなることで起こります。
(3) 乳糖不耐症とは乳糖(ラクトース)をグルコースとガラクトースに分解するラクターゼの活性が低下し引き起こされます。
乳糖が分解できないため、乳糖は除去します。
(4) 新生児期・乳幼児期では、ビタミンDの欠乏でくる病が起こります。
成人では、骨粗鬆症が引き起こされます。
(5) フェニルケトン尿症は、メラニン色素を生成する際にフェニルアラニンをチロシンに代謝する酵素であるフェニルアラニン水酸化酵素が欠損して起こる疾患です。
この酵素が欠損していることによりフェニルアラニンが代謝されず血中にたまるため、フェニルアラニンを除去したミルクを用います。
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02
頭蓋内出血の予防はビタミンKの投与が効果的です。
(2)×
母乳性黄疸は母親の食事制限は必要ありません。
(3)×
乳糖不耐症は乳糖除去の商品を選びます。
(4)〇
(5)×
フェニルケトン尿症ではフェニルアラニンを除去した食品を選びます。
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03
(1)✖ 新生児ではビタミンKの欠乏が起こりやすく、欠乏症である消化管出血や頭蓋内出血の予防として、ビタミンKの投与が行われます。
(2)✖ 母乳性黄疸が出現した場合には、母乳を一時的に人口乳に変更します。
(3)✖ 乳糖不耐症では、乳糖を除去した食品を利用します。
(4)〇 ビタミンDの欠乏により、低カルシウム血症となり骨吸収が促進され、小児では「くる病」、成人では「骨軟化症」が起こります。
(5)✖ フェニルケトン尿症では、フェニルアラニンを制限した食事療法を行います。
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