管理栄養士の過去問 第32回 栄養教育論 問100
この過去問の解説 (3件)
正解は「家に、アルコール飲料を置かないことを勧める。」です。
×
家族に宣言するのは準備期に当てはまります。
×
健康へのリスク説明は無関心期に当てはまり、今の状態を知ってもらいます。
〇
すでに、1か月継続しているため実行期に当てはまります。さらに継続するために工夫しています。
×
休肝日のメリットを話し合うのは関心気に当てはまります。
×
エネルギー量を調べるのは無関心期に当てはまります。
解説
トランスセオレティカルモデルとは、禁煙指導のために開発されたモデルで、行動変容段階モデルとも呼ばれます。
無関心期(前熟考期)、関心期(熟考期)、準備期、実行期、維持期に分けられ、維持期に近づくほど行動を起こし継続できています。
これはステージが上がっても逆戻りすることもあります。
この問いの対象者は行動目標を1ヶ月継続していることから、実行期であることがわかります。
これは目標宣言です。「自己の解放」に当たります。
目標宣言は準備期から実行期に移る際に用いられます。
「意識の高揚」に関する記述です。
これは無関心期から関心期に移る際に用いられます。
「刺激統制」に関する記述です。
実行期にある対象者に対して、行動変容段階が逆戻りしないように用いられます。
メリットとデメリットについて考える「意思決定バランス」についての記述です。
意思決定バランスは関心期から準備期に移る際に用いられる手法です。
「意識の高揚」に繋がる行動なので、無関心期の対象者に用いられます。
トランスセオレティカル(行動変容)モデルでは、対象者の行動変容段階に合った支援を行います。
✖ 行動目標について家族に宣言するように勧めることは、実行前の関心期(熟考期)や準備期に有効でしょう。
✖ 毎晩の飲酒を続けることによる健康へのリスクを説明することは、実行前の無関心期に有効でしょう。
〇 家にアルコール飲料を置かないことを勧めることは、実行期に用いられる”刺激の統制”に当たる働きかけです。ただ、設問のケースは禁酒ではなく週3日の休肝日を目標としているため、効果的な支援とは考えにくいです。
✖ 休肝日を守ることのメリットとデメリットを一緒に考えることは、実行前の関心期に有効でしょう。実行期には休肝日を守っていることを褒めたり、実行している自分へのご褒美を見つけたりすると良いでしょう。
✖ お酒のエネルギー量を調べてみるように伝えることは、実行前の無関心期に有効でしょう。
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