管理栄養士の過去問
第32回
栄養教育論 問102
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問題
第32回 管理栄養士国家試験 栄養教育論 問102 (訂正依頼・報告はこちら)
イノベーション普及理論によれば、イノベーションの普及には、相対的優位性、適合性、わかりやすさ( 複雑性 )、試行可能性、可観測性の5つの条件が関係する。管理栄養士が新たに作成した離乳食メニュー集を、速やかに普及させるために、相対的優位性を活用した内容である。正しいのはどれか。1つ選べ。
- メニュー集を使って試作した人の例を、SNSで公開する。
- メニュー集を使った離乳食教室への参加を呼びかける。
- よく使う調理器具で作れることをアピールする。
- これまでの離乳食よりも、経済的に作れることをアピールする。
- 時間のある時に作り置きし、保存する方法を説明する。
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この過去問の解説 (3件)
01
選択肢がイノベーション普及理論5つの条件のうちどれに該当するかという点に着目します。
1:「可観測性」に該当します。
これは効果が他者の目からみて観察できる度合いのことです。
SNSで公開することで他者の目に触れるためこちらに該当します。
2:「試行可能性」に該当します。
これはイノベーションが試しに実行することができるかという度合いのことです。
教室にて実践することで実際にメニューが利用可能か試すことができるため、こちらに該当します。
3:「わかりやすさ(複雑性)」に該当します。
これは誰にでも利用しやすいかという度合いのことです。
よく使う調理器具で誰にでも容易に作れることをアピールしているため、こちらに該当します。
4:正解です。
「相対的優位性」に該当します。
これはイノベーション自体がこれまであったものより優位である度合いのことです。
これまでの離乳食よりも新たに作成した離乳食メニューのほうが優位であることを示しているため、こちらに該当します。
5:「適合性」に該当します。
これは既にある価値観や必要性と相反せず適合する度合いのことです。
対象者の生活リズムと相反せず適合する方法の説明であるため、こちらに該当します。
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02
相対的優位性とは、今までのものよりも”簡単である”、”安い”、”安全である”など、利点をアピールするということを指します。
1.(誤)「可観測性」に該当します。
パッとみただけで、”どのぐらい良いか”ということを効果的にアピールすることを指します。
SNSで公開することで、広く分かりやすい情報を伝えることができます。
2.(誤)「試行可能性」に該当します。
これは自分がその方法を実行することができるのか、ということを知らせることを指します。
教室にて実践することで、実際に家でつくれるかどうか試すことができます。
3.(誤)「わかりやすさ(複雑性)」に該当します。
これは誰でも簡単に利用できる、ということをアピールすることを指します。
よく使う調理器具で誰にでも容易に作れることは、簡単に利用できるということをアピールしています。
4.(正)正解です。
経済的に作れることをアピールするのは、
今までのものよりも”安くつくれる”、ということをアピールしているので「相対的優位性」に該当します。
5.(誤)「適合性」に該当します。
これは今使っている物や、方法を活用しながらでも出来るということをアピールすることを指します。
時間のある時に作り置きし、保存する方法を説明するのは、対象者の生活リズムに合った方法の提案となります。
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03
1.(誤)SNSで公開⇒可観測性・・・他人の目に触れる度合いで、効果が目に見えて観察できる度合いのことです
2.(誤)離乳食教室への参加⇒試行可能性・・・試しに経験できる度合いのことです
3.(誤)よく使う調理器具で作れることをアピール⇒わかりやすさ(複雑性)・・・理解や使用が困難だと知覚される度合いのことです
4.(正)これまでの離乳食よりも⇒相対的優位性・・・以前よりも優れていると知覚される度合いのことです
5.(誤)時間のある時に⇒適合性・・・両立可能性ともいい、今までの価値観や必要性と相反しないと知覚される度合いのことです
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