管理栄養士の過去問
第33回
臨床栄養学 問121
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問題
第33回 管理栄養士国家試験 臨床栄養学 問121 (訂正依頼・報告はこちら)
医薬品とその作用の組合せである。正しいのはどれか。1つ選べ。
- アンジオテンシンII受容体拮抗薬 ――― 尿中ナトリウム排泄抑制
- アンジオテンシン変換酵素阻害薬 ――― 尿中カリウム排泄抑制
- 抗アルドステロン薬 ――――――――― 尿中ナトリウム排泄抑制
- ループ利尿薬 ―――――――――――― 尿中カリウム排泄抑制
- サイアザイド系利尿薬 ―――――――― 尿中ナトリウム排泄抑制
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この過去問の解説 (3件)
01
血圧の恒常性を維持するための仕組みを理解できているかがポイントです。
◆アンギオテンシン変換酵素
血圧を上昇させようと分泌されたレニンの作用により生成されたアンギオテンシンⅠを、アンギオテンシンⅡへ変換させます。
◆アンギオテンシンⅡ
アルドステロンの分泌を促進する作用があります。
◆アルドステロン
尿中のにおけるナトリウムの再吸収を促進する作用があります。
◆利尿薬
尿中ナトリウム排泄を促進する作用があり、血圧低下やむくみの改善に用いられます。
1 . アンジオテンシンII受容体拮抗薬 ――― 尿中ナトリウム排泄抑制
×アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬は、尿中ナトリウムの排泄を「促進」します。
2 . アンジオテンシン変換酵素阻害薬 ――― 尿中カリウム排泄抑制
○
3 . 抗アルドステロン薬 ――――――――― 尿中ナトリウム排泄抑制
×抗アルドステロン薬は、尿中「カリウム」の排泄を抑制します。
4 . ループ利尿薬 ―――――――――――― 尿中カリウム排泄抑制
×ループ利尿薬は、塩化ナトリウムの再吸収を抑制し、尿(水分)の排泄を促進します。
5 . サイアザイド系利尿薬 ―――――――― 尿中ナトリウム排泄抑制
×サイアザイド系利尿薬は、塩化ナトリウムの再吸収を抑制し、尿中ナトリウムや尿(水分)の排泄を「促進」します。
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02
1:アンジオテンシンII受容体拮抗薬 ― ×尿中ナトリウム排泄抑制
→○尿中ナトリウム排泄促進
アンジオテンシンⅡは、血管を収縮させたり、副腎皮質からアルドステロンを分泌させて血中のカリウムの排泄、ナトリウムの再吸収を促進し、血液の水分量を増やすことで血圧を上げる働きをします。
このアンジオテンシンⅡは受容体に結合してはじめて血圧を上げる作用を示すため、アンジオテンシンII受容体拮抗薬によりアンジオテンシンⅡと受容体の結合を妨げることで血圧を下げる効果があります。
2:アンジオテンシン変換酵素阻害薬 ― 尿中カリウム排泄抑制
→正しい選択肢です。
アンジオテンシンⅡは、アンジオテンシンⅠがアンジオテンシン変換酵素の作用を受けることで作られます。
アンジオテンシン変換酵素阻害薬によりアンジオテンシンⅡが作られるのを防ぐことで、血圧を下げる効果があります。
3:抗アルドステロン薬 ― ×尿中ナトリウム排泄抑制
→○尿中ナトリウム排泄促進
アルドステロンは血中のカリウムの排泄、ナトリウムの再吸収を促進し、血液の水分量を増やすため、血圧を上げる働きをします。
抗アルドステロン薬は、アルドステロンの受容体に作用することでアルドステロンの働きを阻害します。
4:ループ利尿薬 ― ×尿中カリウム排泄抑制
→○尿中カリウム排泄促進
腎臓の尿細管のヘンレのループにおいてナトリウムとカリウムの再吸収を抑制することで利尿作用があります。
5:サイアザイド系利尿薬 ― ×尿中ナトリウム排泄抑制
→○尿中ナトリウム排泄促進
腎臓の遠位尿細管でのナトリウムと水の再吸収を抑制することで利尿作用があります。
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03
2 . アンジオテンシン変換酵素阻害薬 ――― 尿中カリウム排泄抑制に働くので〇です。
3 . 抗アルドステロン薬 ――――――――― 尿中カリウム排泄抑制に働くので×です。
4 . ループ利尿薬 ―――――――――――― 尿中カリウム排泄促進に働くので×です。
5 . サイアザイド系利尿薬 ―――――――― 尿中ナトリウム排泄促進に働くので×です。
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