管理栄養士の過去問
第33回
臨床栄養学 問129

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問題

第33回 管理栄養士国家試験 臨床栄養学 問129 (訂正依頼・報告はこちら)

消化器疾患に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
  • 脂肪肝では、肝細胞内にコレステロールが過剰に蓄積する。
  • 非アルコール性脂肪肝炎(NASH)では、インスリン抵抗性が増大する。
  • 急性胆嚢炎では、血清CRP(C反応性たんぱく質)値が低下する。
  • 急性膵炎急性期では、尿中アミラーゼ値が低下する。
  • 慢性膵炎非代償期では、グルカゴン分泌が亢進する。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解:2

 1:脂肪肝では、肝細胞内にコレステロールが過剰に蓄積する。
  →脂肪肝は、肝細胞に中性脂肪が過剰に蓄積した状態です。

◎2:非アルコール性脂肪肝炎(NASH)では、インスリン抵抗性が増大する。
  →正しい選択肢です。

アルコールの飲み過ぎを原因とせず、肥満、糖尿病、脂質異常症などを背景に発症する脂肪肝を非アルコール性脂肪肝疾患 (NAFLD)といいます。NAFLDの中で、炎症や線維化を伴い肝硬変や肝癌に進行する可能性のある状態が非アルコール性脂肪肝炎(NASH)です。

 3:急性胆嚢炎では、血清CRP(C反応性たんぱく質)値が低下する。
  →血清CRP(C反応性たんぱく質)は、体内に炎症があると数値が上昇します。そのため、急性胆嚢炎では血清CRPは上昇します。

 4:急性膵炎急性期では、尿中アミラーゼ値が低下する。
  →急性膵炎急性期では、自己消化による膵細胞の破壊に伴い、血中へ逸脱したアミラーゼが尿中へ排泄されるため、尿中アミラーゼ値が上昇します。

 5:慢性膵炎非代償期では、グルカゴン分泌が亢進する。
  → グルカゴンは、膵臓のランゲルハンス島α細胞から分泌され、血糖値を上げる働きをします。
   慢性膵炎非代償期では、膵臓の機能低下が起きているため、グルカゴン分泌も低下します。

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02


1.脂肪肝では、肝細胞内に中性脂肪が過剰に蓄積する状態なので×です。

2 . 非アルコール性脂肪肝炎(NASH)では、インスリン抵抗性が増大するので〇です。

3 . 急性胆嚢炎では、血清CRP(C反応性たんぱく質)値が上昇するので×です。

4 . 急性膵炎急性期では、尿中アミラーゼ値が上昇するので×です。

5 . 慢性膵炎非代償期では、グルカゴン分泌が抑制されるので×です。

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03

正解は【2】です。


1 . 脂肪肝では、肝細胞内にコレステロールが過剰に蓄積する。
×脂肪肝は、肝細胞内に「中性脂肪」が蓄積した状態のことをいいます。

2 . 非アルコール性脂肪肝炎(NASH)では、インスリン抵抗性が増大する。
○肝硬変に移行する可能性のある非アルコール性脂肪肝炎(NASH)は、インスリン抵抗性が見られます。

3 . 急性胆嚢炎では、血清CRP(C反応性たんぱく質)値が低下する。
×急性胆嚢炎は、血清CRP値は「上昇」します。(3mg/dl以上)

4 . 急性膵炎急性期では、尿中アミラーゼ値が低下する。
×急性膵炎急性期では、尿中アミラーゼ値は顕著に「上昇」します。

5 . 慢性膵炎非代償期では、グルカゴン分泌が亢進する。
×グルカゴンは膵臓から分泌流されるため、慢性膵炎においても「抑制」されます。

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