管理栄養士の過去問
第35回
午前の部 問45
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問題
第35回 管理栄養士国家試験 午前の部 問45 (訂正依頼・報告はこちら)
牛乳に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
- 炭水化物の大部分は、マルトースである。
- β─ラクトグロブリンは、乳清に含まれている。
- カゼインは、pH6.6に調整すると凝集沈殿する。
- 脂質中のトリグリセリドの割合は、約15%である。
- 市販の牛乳は、生乳に水を添加して製造する。
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この過去問の解説 (3件)
01
正答は(2)
1.(誤)
炭水化物の大部分は、ラクトース(乳糖)です。
2.(正)
β-ラクトグロブリンは、乳清に含まれています。
乳清たんぱく質を構成するもう一つの主なたんぱく質であるα-ラクトアルブミンと異なり、β-ラクトグロブリンには明らかな機能は同定されていません。
3.(誤)
カゼインは、pH4.6に調整すると凝集沈殿します。
カゼインとは、牛乳を脱脂し、20℃、pH 4.6 に調整した時、沈殿してくる画分をカゼイン、上清をホエイといいます。
4.(誤)
脂質中(乳脂肪中)のトリグリセリドの割合は、約98%であるといわれています。
牛乳の脂質成分を乳脂肪と呼びます。
乳脂肪の牛乳全体に占める割合は、3.8%であるとされています。
5.(誤)
牛乳は、生乳に水やほかの成分を添加していないものとされています。
日本国内において、牛乳と称し販売されるものは、成分を調整していないものであると定義されています。
これに該当しない成分を調整したものには、低脂肪牛乳や加工乳などがあります。
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02
1. 誤
炭水化物の大部分は、ラクトースです。
牛乳の炭水化物のほとんどが乳糖(ラクトース)で、乳糖は乳糖分解酵素のラクターゼによって、グルコースとガラクトースに分解されて血液中に運ばれていきます。
2. 正
乳清タンパク質は、αラクトアルブミンとβラクトグロブリンで構成されています。
この乳清タンパク質は、多くの哺乳類の乳に含まれていますが、ヒトの母乳には含まれていません。
3. 誤
カゼインは、pH4.6に調整すると沈殿します。
カゼインは、牛乳から脂肪とホエイを取り除いたのちの不溶性固形成分で、チーズやヨーグルトは、このカゼインの凝固する性質を利用したものです。
4. 誤
脂質中のトリグリセリドの割合は、97〜98%です。
5. 誤
「牛乳」と表示して販売が行えるのは、成分を調整していない生乳のみで、水を添加することは禁止されています。
販売されている乳製品には、以下の種類があります。
・牛乳:成分無調整の生乳
・加工乳:生乳の成分を増減したり、乳糖を分解したもの。
・乳飲料:牛乳由来成分以外を加えた栄養添加飲料など。
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03
1.間違いです。
炭水化物の大部分は、ラクトースが占めています。
2.正しい答えです。
乳清には、β-ラクトグロブリンが含まれており、おおよそ半分の量を占めています。
3.間違いです。
カゼインは、pHおよそ4.6程度に調整することで、凝集沈殿します。
4.間違いです。
脂質中のトリグリセリドの占める割合は、約98%です。
5.間違いです。
市販されている牛乳は、生乳のみを均質化および殺菌をして製造されています。
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