管理栄養士の過去問
第36回
午前の部 問26
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問題
第36回 管理栄養士国家試験 午前の部 問26 (訂正依頼・報告はこちら)
栄養・代謝に関する生理活性物質とその働きの組合せである。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
- 成長ホルモン ――― 血糖低下
- グレリン ――――― 摂食抑制
- ガストリン ―――― 下部食道括約筋弛緩
- インスリン ―――― グリコーゲン分解
- アドレナリン ――― 脂肪分解
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この過去問の解説 (4件)
01
✕1 .成長ホルモン ――― 血糖低下
→誤りです。
血糖上昇が正解です。
成長ホルモンが多く出ると、インスリン作用が低下して
血糖値が上がる 仕組みになっています。
✕2 .グレリン ――――― 摂食抑制
→誤りです。
摂食促進が正解です。
グレリンは胃から分泌される成長ホルモンであり、
分泌促進活性や摂食亢進作用を持ちます。
✕3 .ガストリン ―――― 下部食道括約筋弛緩
→誤りです。
下部食道括約筋収縮が正解です。
ガストリンは胃の中に入ったものの逆流を防ぎ、
胃から小腸に胃の中のものの移動を促す働きがあります。
つまり、胃の上の方の下部食道括約筋を収縮させ、
胃の下の方の幽門括約筋を弛緩させます。
✕4 .インスリン ―――― グリコーゲン分解
→誤りです。
グリコーゲン合成が正解です。
余ったブドウ糖はグリコーゲンや中性脂肪に合成され蓄えられますが、
その合成を促進するのもインスリンの働きです。
〇5 .アドレナリン ――― 脂肪分解
→正解です。
アドレナリンの作用により脂肪の燃焼を促すリパーゼ(脂肪燃焼リパーゼ)が
褐色脂肪細胞で作られ血液中に放出されます。
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02
正答は【5】です。
1.×
成長ホルモンの働きは、肝臓のグリコーゲンの分解と、血中へのグルコースの放出が増加するため、血糖値が「上昇」します。
2.×
グレリンは、胃で合成されるペプチドホルモンで、「食欲促進」効果を示します。摂食を抑制するホルモンは、レプチンや、コレシストキニンです。
3.×
下部食道括約筋を弛緩させるのは、コレシストキニンです。ガストリンは、胃酸の分泌を促進し、胃のG細胞から内分泌されるペプチドホルモンです。
4.×
インスリンは、すい臓のB細胞より分泌されます。肝細胞や筋細胞にグルコースを取り込ませ、グルコースがいくつもつながったグリコーゲンを「合成」させて糖を貯蔵させます。血糖値が低下すると、インスリンの分泌も低下します。
5.〇
アドレナリンは、副腎髄質から分泌されて、グリコーゲンや脂肪分解を促進します。
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03
ホルモンの分泌部位、働きについて確認しましょう。
成長ホルモンーーー血糖上昇
グレリンーーー摂食促進
ガストリンーーー下部食道括約筋収縮
インスリンーーーグリコーゲン合成
正解です。
ホルモンの分泌部位、働きについて確認しましょう。
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04
生理活性とは、ホルモンや神経伝達物質のことです。
では、問題をみていきましょう。
× 成長ホルモン ー 血糖上昇
・成長ホルモンは、脳から出た指令を受けて下垂体から分泌されます。
・成長ホルモンには、脂肪分解する働きがあります。
・蓄えられた遊離脂肪酸は分解され、インスリンの働きをブロックします。
・成長ホルモンが多くでると、インスリン作用が低下して血糖値があがる仕組みです。
× グレリン ー 摂食促進
・グレリンは、胃内分泌細胞で産生されるホルモンです。
・生理作用は、下垂体からの成長ホルモン分泌作用と、摂食亢進作用です。
・抹消からの空腹シグナルを中枢に伝えます。
× コレストキニン ー 下部食道括約筋を弛緩させます。
【ガストリン】
・ガストリンは、胃のG細胞から分泌されるペプチドホルモンです。
・胃酸、ペプシノーゲン、インスリン分泌促進作用があります。
・ガストリンはセクレチンによって抑制されています。
× インスリン ー グリコーゲンの合成を促進します。
・インスリンは、膵臓のB細胞から分泌されるホルモンです。
・インスリンは、肝臓でグリコーゲン活性酵素を活性化してグリコーゲンを合成します。
・インスリンは、アミノ酸、乳酸、グリセロールなどから糖新生を抑制します。
・グルコース放出を抑制し、肝臓にグリコーゲンが貯蔵されます。
〇 アドレナリン ー 脂肪分解します。
・アドレナリンは、副腎髄質から分泌されるホルモンです。
・アドレナリンは、肝臓でグリコーゲンを分解します。
・アドレナリンは、糖新生、脂肪分解、ケトン体産生を促進します。
・抹消でも脂肪を分解します。
栄養・代謝に関する生理活性物質とその働きにについての問題でした。
基本的なことなので、注意して覚えておきましょう。
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