管理栄養士の過去問 第36回 午前の部 問53
この過去問の解説 (4件)
正解は 5 です。
E型肝炎ウイルスはこれまでにシカ・イノシシなどの野生生物や、
ブタなどから検出されています。
これらの生食は避け、中心部までしっかりと加熱することが感染予防に繋がります。
1:カンピロバクターの代表的な生息場所は鶏の消化管内です。
2:エルシニア・エンテロコリチカは低温細菌であり、
0~5℃でも増殖可能です。
したがって、冷蔵庫内でも増殖し、食中毒を引き起こします。
3:黄色ブドウ球菌の毒素(エンテロトキシン)は耐熱性があり、
一度生産されると無毒化は困難を極めます。
なので黄色ブドウ球菌による食中毒を防ぐためには、
菌をつけない・増やさない・殺菌する事が重要です。
4:ノロウイルスを不活化するためには中心温度が85℃1分以上の加熱、
もしくは次亜塩素酸ナトリウムを用いた処理が必要です。
E型肝炎のウイルス感染は2003年に兵庫県で確認されました。
生食したシカ肉が原因として直接手な因果関係として確認されています。
そのほか、イノシシ肉を食したことや豚レバーの生食でもE型肝炎ウイルス食中毒が確認されています。
E型肝炎ウイルス食中毒は発展途上国では散見されている食中毒になります。
輸入型食中毒として認識されていましたが、日本国内でも見られるようになりました。
予防には、豚レバーやイノシシ肉、シカ肉など野生のものは十分加熱し、生食しないようにすることが重要です。
また、野生の動物の内臓は食さないことです。
食中毒の特徴についてしっかり理解して問題を解いてみましょう。
カンピロバクターは鶏や牛、豚などの家畜・家きん類の腸管内に生息しています。
細菌性食中毒の中では最も多く、加熱不十分な肉(主に鶏肉)が原因となっています。
エルニシア・エンテロコリチカは0〜4℃でも発育できる低温細菌です。
冷蔵庫内でも増殖して食中毒の原因となります。
シカ、イノシシ、ネズミなどの野生動物、犬や猫などのペットの糞便、河川水などから見つかっています。
エルニシア・エンテロコリチカによる食中毒の事件や患者数は多くはありませんが、冬期の食中毒の原因菌の代表的な存在です。
菌自体は熱に弱いですが、黄色ブドウ球菌の毒素は非常に熱に強く、100℃、30分以上で加熱しても死滅しません。
黄色ブドウ球菌は主にヒトの化膿創が原因で、おにぎりや寿司、調理パンから食中毒を引き起こします。
ノロウイルスは85〜90℃で90秒間以上の加熱により不活化されます。
年間を通して発生していますが、特に冬季に多く発生します。
正しいです。
E型肝炎ウイルスは、感染動物由来の感染があります。
ブタ、シカ、イノシシなどの多くの動物から抗体が検出されており、これらの食肉及び内蔵の生食、加熱不十分での喫食が原因となります。
細菌性食中毒の感染経路や予防について理解しておきましょう。
食中毒の特徴をしっかりおさえましょう。
カンピロバクターは鶏、牛、鶏などの家畜・家禽、さらにはペット動物や野生動物の消化管や生殖器などに広く生息しています。
エルシニア・エンテロコリチカは低温(0~4℃)でも発育し、冷蔵庫内でも増殖して食中毒の原因となる場合があります。
黄色ブドウ球菌はエンテロトキシンという毒素を作るため熱に強く、加熱では不活化されません。
ノロウイルスは高温での加熱が有効といわれています。 牡蠣などの二枚貝の場合は、85℃~90℃で90秒以上の加熱で不活化されます。
正しいです。
E型肝炎ウイルスは不衛生な食物や水などにより感染します。
- 生の豚レバー、イノシシ肉、鹿肉からの感染が多いです。
それぞれの食中毒についての特徴を理解しておきましょう。
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