管理栄養士の過去問
第38回
午前の部 問9

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

第38回 管理栄養士国家試験 午前の部 問9 (訂正依頼・報告はこちら)

わが国の歯科口腔保健に関する記述である。誤っているのはどれか。1つ選べ。
  • 歯周病の程度を示す指標として、地域歯周疾患指数(CPI)が用いられている。
  • 「一生自分の歯で食べること」を目標にした啓発運動として、「8020(ハチマルニイマル)運動」がある。
  • う歯の予防対策として、フッ化物による歯質強化対策がある。
  • 最近10年間の学校保健統計調査によると、児童・生徒のむし歯(う歯)のある者の割合は増加している。
  • 歯周病のリスク因子に糖尿病がある。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

歯科口腔保健の評価も押さえておくといいと思います。

 

選択肢1. 歯周病の程度を示す指標として、地域歯周疾患指数(CPI)が用いられている。

正解です。

歯周病の程度を示す指標には地域歯周疾患指数(CPI)が用いられているので、正しい答えです。

選択肢2. 「一生自分の歯で食べること」を目標にした啓発運動として、「8020(ハチマルニイマル)運動」がある。

正解です。

「一生自分の歯で食べること」を目標にした啓発運動として、「8020(ハチマルニイマル)運動」があるため正しい答えです。

厚生労働省は平成元年から80歳になっても自分の歯を20本以上保つこ とを目標とした8020(ハチマル・ニイマル)運動を推進しています。

選択肢3. う歯の予防対策として、フッ化物による歯質強化対策がある。

正解です。

フッ化物洗口を広く普及するために、平成15年に「フッ化物洗口ガイドラ イン」を発出するとともに、「う蝕予防のためのフッ化物洗口実施マニュアル」 を参照することを示し、関係機関等に周知を図っています。よって正しい答えとなっています。

選択肢4. 最近10年間の学校保健統計調査によると、児童・生徒のむし歯(う歯)のある者の割合は増加している。

不正解です。

最近10年間の学校保健統計調査によると、児童・生徒のむし歯(う歯)のある者の割合は減少しており、誤った答えです。

選択肢5. 歯周病のリスク因子に糖尿病がある。

正解です。

歯周病のハイリスク因子には糖尿病と喫煙があり、ルモンの分泌に影響がある薬の副作用、骨粗鬆症、ストレス、 あるいは定期的に歯科医院の受診がない方も、リスクとしてあげられています。

参考になった数10

02

歯科口腔保健について最新の情報を頭に入れておきましょう。

選択肢1. 歯周病の程度を示す指標として、地域歯周疾患指数(CPI)が用いられている。

正しい文章です。

歯周病の程度を示す指標として、地域歯周疾患指数(CPI)が用いられています。

選択肢2. 「一生自分の歯で食べること」を目標にした啓発運動として、「8020(ハチマルニイマル)運動」がある。

正しい文章です。

「80歳になっても自分の歯を20本以上保とう」という運動です。 

選択肢3. う歯の予防対策として、フッ化物による歯質強化対策がある。

正しい文章です。

フッ化物は歯の再石灰化促進作用、結晶性の向上作用など

歯の抵抗性を高める作用があります。

選択肢4. 最近10年間の学校保健統計調査によると、児童・生徒のむし歯(う歯)のある者の割合は増加している。

誤りの文章です。

誤っているものを選ぶ問題のため正解となります。

最近10年間の学校保健統計調査によると、児童・生徒のむし歯(う歯)のある者の割合は減少しています。

令和4年度では、小学校・高等学校で4割以下、幼稚園・中学校では3割以下となっています。

選択肢5. 歯周病のリスク因子に糖尿病がある。

正しい文章です。

歯周病のリスク因子には糖尿病の他に、

喫煙、ストレス、骨粗しょう症、肥満などがあります。

参考になった数2

03

歯科口腔保険とは、国民が生涯にわたって歯科疾患の予防や早期発見、早期治療に取り組むことを目的としたものです。

選択肢1. 歯周病の程度を示す指標として、地域歯周疾患指数(CPI)が用いられている。

正しい文章です。

 

地域歯周疾患指数(CPI;Community Periodontal Index)は、1982年にWHOが提唱した歯周疾患の検査で、2013年に改定されました。地域の歯周疾患の状態を示す指標として用いられています。

選択肢2. 「一生自分の歯で食べること」を目標にした啓発運動として、「8020(ハチマルニイマル)運動」がある。

正しい文章です。

 

8020(ハチマルニイマル)運動とは、80歳まで20歯以上の歯を保つことを目標とした運動のことです。

選択肢3. う歯の予防対策として、フッ化物による歯質強化対策がある。

正しい文章です。

 

幼児から学童期を中心にフッ化物応用による、う蝕防止方法が実施されています。

選択肢4. 最近10年間の学校保健統計調査によると、児童・生徒のむし歯(う歯)のある者の割合は増加している。

誤っている文章です。

 

1975年代以降、虫歯(う歯)の割合及び未処置歯のある者の割合は、すべての学校種別(幼稚園〜高等学校)で減少傾向にあり、罹患率は25〜38%です。5歳以上10歳未満では3%を下回っています。(令和4年歯科疾患実態調査)

選択肢5. 歯周病のリスク因子に糖尿病がある。

正しい文章です。

 

歯周病のリスク因子としては、糖尿病、タバコ、ストレスなどがあります。

まとめ

口腔保険には、歯や口腔の良好な状態と、それを達成するための取り組みという二つの意味があります。口腔保険を維持・向上させることで生活の質(QOL)の維持・向上にもつながります。

参考になった数1