管理栄養士の過去問
第38回
午前の部 問41
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問題
第38回 管理栄養士国家試験 午前の部 問41 (訂正依頼・報告はこちら)
免疫・アレルギー疾患に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
- 乳児の食物アレルギーの原因は、そばが最も多い。
- 全身性エリテマトーデスは、男性に多い。
- 関節リウマチでは、蝶形紅斑がみられる。
- 強皮症では、レイノー現象がみられる。
- シェーグレン症候群では、唾液分泌が増加する。
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この過去問の解説 (3件)
01
免疫疾患についてはそれぞれの特徴を理解しておきましょう。
乳児の食物アレルギーの原因は、鶏卵が最も多いです。
2番目に牛乳、3番目に小麦となっています。
全身性エリテマトーデスは、女性に多いです。
全身性エリテマトーデスとは自己免疫反応によって、
全身のさまざまな臓器への炎症や皮膚症状が発生する疾患です。
発熱、関節炎、腎障害、蝶形紅斑などがみられます。
関節リウマチでは、蝶形紅斑はみられません。
蝶形紅斑がみられるのは全身性エリテマトーデスです。
関節リウマチは多発性の関節炎であり、中年女性に発症しやすい疾患です。
正解です。
強皮症は内臓や皮膚が硬化する免疫疾患です。
レイノー現象とは指先の色が白や紫色に変色する現象で、寒冷刺激によって起こります。
シェーグレン症候群では、唾液分泌が減少します。
シェーグレン症候群では自己免疫の異常により、
目の渇きや口の渇きが起こります。
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02
自己免疫疾患は、本来異物に対してはたらく免疫システムが正常細胞を遺物として認識し、自己抗体や免疫細胞を産生することで自己組織を攻撃し、障害を引き起こす疾患です。
1型糖尿病や慢性甲状腺炎(橋本病)、バセドウ病などがあり、中でも全身性のものを膠原病と総称します。
不適です。
乳児の食物アレルギーの原因は、鶏卵が最も多いです。
次いで、牛乳、小麦となっています。
不適です。
全身性エリテマトーデスは、20〜40歳代の女性に多いです。
不適です。
全身性エリテマトーデスでは、蝶形紅斑が見られます。
適切な文章です。
レイノー現象が見られる膠原病には、強皮症の他に、全身性エリテマトーデス、混合性結合組織病があります。
不適です。
シェーグレン症候群では、唾液分泌が減少します。
シェーグレン症候群とは、涙腺や唾液腺などの外分泌腺の慢性炎症が萎縮を引き起こし、涙や唾液などの分泌量が減少し、乾燥症状を生じる症候群です。
膠原病
全身の血管や皮膚、筋肉、関節などに炎症がみられる自己免疫疾患の総称。
女性に多くみられます。
主な症状は、発熱、関節炎、皮膚症状(紅斑、レイノー現象)があります。
⚪︎関節リウマチ
炎症を起こした関節滑膜細胞が増殖して軟骨や骨を破壊し、最終的に関節を破壊する炎症性自己免疫疾患です。
⚪︎全身性エリテマトーデス
遺伝的素因を背景にウイルス感染などが誘因となって、抗核抗体などの自己抗体を産生することによって起こる慢性炎症性疾患です。
症状:蝶形紅斑・光線過敏症・口腔内潰瘍・胸膜炎・心膜炎
・腎障害(ループス腎炎)・蛋白尿関節炎・血液学的異常
・中枢神経症状(中枢神経ループス)
⚪︎強皮症
皮膚、肺、心、腎、消化管などの内臓諸臓器の繊維化を特徴とする原因不明の全身性結合組織疾患です。
嚥下障害を起こします。
⚪︎シェーグレン症候群
涙や唾液などの分泌量が減少し、乾燥症状を生じる症候群です。
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03
免疫機能のメカニズム、疾患を整理しておきましょう。
(×) 乳児の食物アレルギーの原因は、鶏卵が最も多いです。
乳児の食物アレルギーの原因は鶏卵が最も多く、次に牛乳、小麦の順となっています。
(×) 全身性エリテマトーデスは、女性に多いです。
平均すると男女比は1:9ほどで、圧倒的に女性に多い病気です。
20~40歳代の女性が発症しやすいです。
(×) 全身性エリテマトーデスでは、蝶形紅斑がみられます。
全身性エリテマトーデスを発症すると、顔に蝶のような形の発疹が出現する蝶形紅斑をはじめ、関節痛、ループス腎炎など全身に多様な症状が現れます。
(〇)
強皮症では寒冷刺激やストレスで指先が蒼白、暗い紫、赤色と変化するレイノー現象がみられます。
(×) シェーグレン症候群では、唾液分泌が減少します。
シェーグレン症候群では、唾液腺や涙腺など外分泌腺が障害されます。
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