管理栄養士の過去問
第38回
午前の部 問77

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問題

第38回 管理栄養士国家試験 午前の部 問77 (訂正依頼・報告はこちら)

ビタミンB群に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
  • ビタミンB1は、フラビン酵素の補酵素として働く。
  • ビタミンB6は、たんぱく質摂取量の増加に伴い必要量が減少する。
  • ビタミンB12は、内因子と結合すると吸収が抑制される。
  • 葉酸は、DNAの合成に必要である。
  • パントテン酸は、生体内でトリプトファンから合成される。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は、「葉酸は、DNAの合成に必要である。」です。

選択肢1. ビタミンB1は、フラビン酵素の補酵素として働く。

フラビン酵素の補酵素として働くのは、ビタミンB2です。
FADやFMNとしてエネルギー代謝系、酸化還元系に作用します。

選択肢2. ビタミンB6は、たんぱく質摂取量の増加に伴い必要量が減少する。

ビタミンB6は補酵素ピリドキサールリン酸(PLP)としてアミノ酸代謝に関与するため、たんぱく質摂取量の増加に伴い必要量が増加します。

選択肢3. ビタミンB12は、内因子と結合すると吸収が抑制される。

ビタミンB12は、胃で産生するキャッスル内因子と結合して吸収されます。

そのため胃切除後や萎縮性胃炎の高齢者では吸収量が低下します。

選択肢4. 葉酸は、DNAの合成に必要である。

葉酸は、補酵素テトラヒドロ葉酸(THF)としてセリン、チミンやプリン誘導体、ポリフェリン核の合成に関与しており、DNA合成に必要です。

選択肢5. パントテン酸は、生体内でトリプトファンから合成される。

トリプトファンから合成されるビタミンはナイアシンです。

パントテン酸は補酵素A(CoA)となり脂肪酸の合成や分解などに関与します。

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02

ビタミンB群に関する記述です。

問題をみていきましょう。

選択肢1. ビタミンB1は、フラビン酵素の補酵素として働く。

✖ 間違いです。

 

ビタミンB(チアミン)の補酵素はチアミン二リン酸です

選択肢2. ビタミンB6は、たんぱく質摂取量の増加に伴い必要量が減少する。

✖ 間違いです。

 

ビタミンBは、アミノ酸の補酵素としての働きがあります。

たんぱく質摂取量の増加に伴い必要量が増加します

選択肢3. ビタミンB12は、内因子と結合すると吸収が抑制される。

✖ 間違いです。

 

ビタミンB12は、胃粘膜から分泌される内因子と結合して回腸から吸収されます

選択肢4. 葉酸は、DNAの合成に必要である。

〇 正解です。

 

葉酸は、DNAの合成に必要な補酵素です

選択肢5. パントテン酸は、生体内でトリプトファンから合成される。

✖ 間違いです。

 

ナイアシンは、生体内でトリプトファンから合成されます。

まとめ

ビタミンBの補酵素はチアミン二リン酸です。

ビタミンB6は、たんぱく質の摂取量が増えると必要量が増大します。

ビタミンB12は、胃粘膜から分泌される内因子と共に回腸で吸収されます。

葉酸は、核酸塩基を体内合成する場合の補酵素です。

ナイアシンは、トリプトファンから合成されます。

参考になった数1

03

ビタミンの構造、代謝についてまとめておきましょう

選択肢1. ビタミンB1は、フラビン酵素の補酵素として働く。

(×) ビタミンB₂が、フラビン酵素の補酵素として働きます。

 

フラビン酵素はビタミンB₂を補酵素にもつ酵素群です。

選択肢2. ビタミンB6は、たんぱく質摂取量の増加に伴い必要量が減少する。

(×) ビタミンB6は、たんぱく質摂取量の増加に伴い必要量が増加します。

 

ビタミンB₆はアミノ基の転移反応、脱炭酸反応の補酵素の役割を持つため、たんぱく質の摂取量の増加に伴い、必要量も増加します。

選択肢3. ビタミンB12は、内因子と結合すると吸収が抑制される。

(×) ビタミンB12は、内因子と結合すると吸収が促進されます。

 

ビタミンB₁₂は内因子と結合して複合体を形成し、粘膜細胞に取り込まれます。

ビタミンB12は、内因子と結合すると吸収が促進されます。

 

選択肢4. 葉酸は、DNAの合成に必要である。

(〇)

 

DNA合成に必要なビタミンには葉酸、ビタミンB₁₂があります。

選択肢5. パントテン酸は、生体内でトリプトファンから合成される。

(×) ナイアシンが生体内でトリプトファンから合成されます。

 

必須アミノ酸のトリプトファンは体内でナイアシンに合成されます。

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