管理栄養士の過去問
第38回
午前の部 問93
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
第38回 管理栄養士国家試験 午前の部 問93 (訂正依頼・報告はこちら)
更年期の女性の生理的変化に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
- インスリン感受性は、上昇する。
- プロゲステロンの分泌量は、増加する。
- 骨吸収は、抑制される。
- 血中LDLコレステロール値は、低下する。
- 血中HDLコレステロール値は、低下する。
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (3件)
01
正解は、「血中HDLコレステロール値は、低下する。」です。
更年期とは、卵巣機能が低下し始め、消失するまでの期間をいいます。
閉経により卵胞が減少するため、エストロゲン、プロゲステロンのといったホルモンの分泌量は低下します。
エストロゲンの減少により、性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)、黄体形成ホルモン(LH)、卵胞刺激ホルモン(FSH)は増加しますが、エストロゲンの分泌をする卵胞がないためエストロゲンの分泌は増えることなく、減少がエスカレートします。
エストロゲンの分泌の低下に伴い、肝臓のLDL受容体の活性が低下し、血清LDLコレステロールの上昇が見られます。血清HDLコレステロール値は緩やかに低下します。
更年期では、インスリン感受性は低下します。
それにより耐糖能異常や糖尿病に繋がります。
プロゲステロンの分泌量は減少します。
更年期では、骨吸収の亢進が見られ、骨吸収が骨形成を上回ることで骨密度が低下します。
血中LDLコレステロール値は上昇します。
正解です。
参考になった数4
この解説の修正を提案する
02
更年期の女性の生理的変化についてまとめておきましょう。
(×) インスリン感受性は、低下します。
エストロゲンはインスリン感受性を高めます。
更年期によってエストロゲンの分泌量が低下することでインスリン感受性は低下します。
(×) プロゲステロンの分泌量は、減少します。
プロゲステロンは排卵直後から分泌量が増える、妊娠の準備のためのホルモンであり、基礎体温を上げ、受精卵が着床しやすいように子宮内膜を安定させ、乳腺を発達させる働きがあります。
更年期によってエストロゲン同様に減少します。
(×) 骨吸収は、促進されます。
エストロゲンには骨吸収を緩やかにする働きがあります。更年期によってエストロゲンの分泌が減少することで骨吸収が促進されます。
(×) 血中LDLコレステロール値は、上昇します。
エストロゲンにはHDLコレステロールを増やし、LDLコレステロールを抑制する働きがあります。
更年期によってエストロゲンの分泌が減少することでLDLコレステロールが上昇します。
(〇)
エストロゲンにはHDLコレステロールを増やし、LDLコレステロールを抑制する働きがあります。
更年期によってエストロゲンの分泌が減少することでHDLコレステロールが低下します。
参考になった数1
この解説の修正を提案する
03
更年期の女性の生理的変化に関する記述です。
問題をみていきましょう。
× 間違いです。
インスリン感受性は低下します。
× 間違いです。
更年期では卵胞が減少するので、プロゲステロンの分泌量は低下します。
× 間違いです。
更年期は骨吸収を抑制する働きのあるエストロゲンの分泌が低下して、骨形成より骨吸収が優位になります。
× 間違いです。
更年期はLDLコレステロール値を下げてHDLコレステロール値をあげる働きのあるエストロゲンの分泌が低下して、LDLコレステロール値は上昇します。
〇 正解です。
プロゲステロンの分泌が低下してHDLコレステロール値は低下します。
更年期は卵胞が減少するため、エストロゲンやプロゲステロンの分泌量が減少することにともなって骨密度の低下や耐糖能異常、脂質異常症などが起こりやすくなります。
参考になった数0
この解説の修正を提案する
前の問題(問92)へ
第38回問題一覧
次の問題(問94)へ