管理栄養士の過去問
第38回
午前の部 問95

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問題

第38回 管理栄養士国家試験 午前の部 問95 (訂正依頼・報告はこちら)

骨格筋の生理的特徴に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
  • 遅筋は、速筋より無酸素運動に適している。
  • 遅筋は、速筋よりトリグリセリド含量が少ない。
  • 遅筋は、速筋よりグリコーゲン含量が多い。
  • 遅筋は、速筋よりミトコンドリアに富む。
  • 遅筋は、速筋より疲労しやすい。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は、「遅筋は、速筋よりミトコンドリアに富む。」です。

 

筋肉の細胞(筋線維)は速筋と遅筋の2種類に大きく分けられます。

速筋は瞬発的に大きな力を出す筋肉で、筋トレや短距離走などの無酸素運動をするときに使われます。

遅筋は持久力を発揮する筋肉で、ウォーキングやマラソンなどの有酸素運動をするときに使われます。

遅筋は糖質、たんぱく質、脂質をエネルギー源としますが、速筋は糖質のみをエネルギー源としています。

 

これらを踏まえてそれぞれの特徴を見ていくと、トリグリセリド含量は速筋<遅筋、グリコーゲン含量は速筋>遅筋ミトコンドリア量は速筋<遅筋(酸素を取り込んでエネルギーを得るため)となります。

速筋は瞬発的に大きな力を出せるため、遅筋に比べ疲れやすい特徴もあります。

 

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02

骨格筋の生理的特徴に関する記述です。

骨格筋には、白色線維(速筋線維、運動筋)と赤色線維(遅筋線維、姿勢筋)があります。

問題をみていきましょう。

選択肢1. 遅筋は、速筋より無酸素運動に適している。

× 間違いです。

 

遅筋は、ミトコンドリアと毛細血管を多く含んでいます。

速筋と比べ、有酸素運動に適しています

選択肢2. 遅筋は、速筋よりトリグリセリド含量が少ない。

× 間違いです。

 

速筋は、遅筋と比べてトリグリセリド含量が少ないです。

選択肢3. 遅筋は、速筋よりグリコーゲン含量が多い。

× 間違いです。

 

速筋を運動させるためのエネルギー源は糖質です。

速筋は、遅筋よりグリコーゲン含量が多いです

選択肢4. 遅筋は、速筋よりミトコンドリアに富む。

〇 正解です。

 

遅筋は、速筋よりミトコンドリアを多く含みます

選択肢5. 遅筋は、速筋より疲労しやすい。

× 間違いです。

 

遅筋は持久力のある筋肉なので、速筋より疲労しにくいです

まとめ

骨格筋には速筋線維と遅筋線維があります。

(速筋線維)

収縮速度   速い

疲労     しやすい

ATP供給方法 解糖系(グリコーゲンが多い)

適した運動  無酸素運動 短距離

分布     手指

(遅筋線維)

収縮速度   遅い

疲労     しにくい

ATP供給方法 酸化的リン酸化(ミトコンドリア、ミオグロビン、毛細血管が多い)

適した運動  有酸素運動 長距離

分布     体幹 背部の筋

 

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03

遅筋は、時間当たりのエネルギーは小さいが、湯酸素系のエネルギー供給機構を長時間利用することができます。

毛細血管やミトコンドリアが豊富で、酸素を貯蔵するミオグロビンが多く、中性脂肪を蓄えています。

 

早筋は、時間当たりのエネルギーは大きいが、疲れやすい特徴があります。

グリコーゲンの含有量が多いです。

選択肢1. 遅筋は、速筋より無酸素運動に適している。

(×) 遅筋は、速筋より有酸素運動に適しています。

 

冒頭の解説の通りです。

選択肢2. 遅筋は、速筋よりトリグリセリド含量が少ない。

(×) 遅筋は、速筋よりトリグリセリド含量が多いです。

 

冒頭の解説の通りです。

選択肢3. 遅筋は、速筋よりグリコーゲン含量が多い。

(×) 遅筋は、速筋よりグリコーゲン含量は少ないです。

 

冒頭の解説の通りです。

 

選択肢4. 遅筋は、速筋よりミトコンドリアに富む。

(〇) 冒頭の解説の通りです。

選択肢5. 遅筋は、速筋より疲労しやすい。

(×) 遅筋は、速筋より疲労しにくいです。

 

冒頭の解説の通りです。

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