管理栄養士の過去問
第38回
午後の部 問21

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問題

第38回 管理栄養士国家試験 午後の部 問21 (訂正依頼・報告はこちら)

50歳、男性。血圧158/105mmHg。職場の健康診断で要精査となり、外来受診。同日、外来栄養食事指導を受けた。エネルギー摂取量2,800kcal/日、食塩摂取量16g/日、ラーメンが好きで週5回食べているとのことであった。エネルギー摂取量および食塩摂取量の過剰と評価し、1日当たりの食事摂取量の目安について指導した。この時のSOAPと記載内容の組合せとして、最も適当なのはどれか。1つ選べ。
  • S ―― 血圧158/105mmHg
  • O ―― エネルギー摂取量2,800kcal/日、食塩摂取量16g/日
  • A ―― 1日当たりの食事摂取量の目安について指導する。
  • P ―― ラーメンが好きで週5回食べている。
  • P ―― エネルギー摂取量および食塩摂取量の過剰と評価した。

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この過去問の解説 (2件)

01

SOAPは医療機関などで用いられる記録方式で、S.O.A.Pの4項目に分けて記載します。

それぞれの意味を理解しておきましょう。

選択肢1. S ―― 血圧158/105mmHg

不正解です。

血圧のデータはO(objective data)に当てはまります。

O(objective data)は客観的データで、摂取栄養量、身体測定値、血液検査値、治療内容、症状、服薬状況などや現在の栄養療法、教育内容などを記載します。

 

S(subjective data)は主観的データで、患者自身、家族が直接訴えた内容を記載します。

食事に対する意識、食嗜好の変化、疾病についての考え方などについて記載します。

 

選択肢2. O ―― エネルギー摂取量2,800kcal/日、食塩摂取量16g/日

正解です。

 

客観的データの栄養摂取量であるためO(objective data)に当てはまります。

選択肢3. A ―― 1日当たりの食事摂取量の目安について指導する。

不正解です。

1日当たりの食事摂取量の目安について指導することは、P(plan)に当てはまります。

P(plan)は患者の抱えている問題点を明らかにしたうえで、具体的な解決方法について計画します。

 

A(assessment)は実施された栄養療法、教育の評価、考察を記載します。

SとO得られた情報をもとに臨床的評価、栄養ケアの評価を行います。

選択肢4. P ―― ラーメンが好きで週5回食べている。

不正解です。

 

ラーメンが好きで週5回食べている、ということは患者自身が行ている主観的データのため、S(subjective data)に当てはまります。

選択肢5. P ―― エネルギー摂取量および食塩摂取量の過剰と評価した。

不正解です。

エネルギー摂取量および食塩摂取量の過剰と評価したことは、評価、考察のためA(assessment)に当てはまります。

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02

SOAPは、栄養指導や臨床現場でよく使用される記録方法です。

SOAPは以下の4つの要素から構成されています。

 

S(Subjective)

主観的情報。患者さんの訴えや感じていることを記録します。

 

O(Objective)

客観的情報。診察や検査結果など、客観的に得られたデータを記録します。

例:体重、血液検査、身長

 

A(Assessment)

評価。SとOの情報を基に、栄養状態や健康状態を評価します。

 

P(Plan)

計画。評価に基づいて、今後の治療方針や栄養指導の計画を立てます。

 

これらを活用することにより、科学的根拠に基づいて、栄養ケア計画を立てることにつながります。

選択肢1. S ―― 血圧158/105mmHg

不適当です。

 

Sは主観的情報で、患者さんの訴えを示します。

そのため、血圧は客観的な情報であるOとなります。

選択肢2. O ―― エネルギー摂取量2,800kcal/日、食塩摂取量16g/日

最も適当です。

 

客観的な情報なので正しいです。

選択肢3. A ―― 1日当たりの食事摂取量の目安について指導する。

不適当です。

 

治療方針や指導内容、栄養教育情報を記載するのはPの計画となります。

選択肢4. P ―― ラーメンが好きで週5回食べている。

不適当です。

 

ラーメンを食べているのことは、患者さんの訴えなのでSとなります。

選択肢5. P ―― エネルギー摂取量および食塩摂取量の過剰と評価した。

不適当です。

 

評価をするのは、Aとなります。

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