管理栄養士 過去問
第38回
問119 (午後の部 問22)
問題文
たんぱく質・エネルギー栄養障害患者に栄養管理を開始し、1週間後に栄養状態を評価したところ、栄養状態の改善がみられた。この時の栄養アセスメントの結果である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
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問題
管理栄養士試験 第38回 問119(午後の部 問22) (訂正依頼・報告はこちら)
たんぱく質・エネルギー栄養障害患者に栄養管理を開始し、1週間後に栄養状態を評価したところ、栄養状態の改善がみられた。この時の栄養アセスメントの結果である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
- 上腕三頭筋皮下脂肪厚の増加
- 上腕筋囲の増加
- 血清アルブミン値の上昇
- 血清トランスサイレチン値の上昇
- 血中CRP値の上昇
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この過去問の解説 (3件)
01
栄養アセスメントとは、栄養ケア計画を実施するための、はじめのプロセスです。
栄養スクリーニングで、栄養に問題がある対象者を抽出し、第二ステップの【栄養アセスメント】で、より詳細な栄養状態を評価します。
アセスメント項目によっても、変化があらわれるまでに時間がかかる場合もあるので、項目と変化が生じる時期などもセットで覚えると良いですね。
不適当です。
身体計測値は、1週間後などすぐに変化はみられません。
不適当です。
身体計測値は、1週間後などすぐに変化はみられません。
不適当です。
半減期が21日なので、1週間後の評価には不適切です。
最も適当です。
半減期が1.9日と短いので、栄養評価に最適です。
不適当です。
栄養状態の改善が見られたのであれば、CRPは上昇しません。
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02
栄養アセスメントは、客観的評価と主観的評価、双方を統合した臨床的評価に大別されます。
栄養指標には静的栄養指標と動的栄養指標があります。
静的栄養指標は、短期間における栄養状態の変化を評価することはできないが、代謝学的変化を誘導する因子のわずかな変動には影響されない信頼性の高いもので、患者の栄養状態を定量的に評価するのに効果的な指標です。
動的栄養指標は、短期間での代謝変動、リアルタイムでの代謝・栄養状態を評価するのに優れています。
この問題では、1週間後の栄養状態を評価しているため、短期間で変化の現れる項目を覚えておく必要があります。
不正解です。
上腕三頭筋皮下脂肪厚は体脂肪量の指標として用いられますが、短期間での変化は見られないため最も適しているとはいえません。
不正解です。
上腕筋囲は筋肉たんぱく質の指標として用いられますが、短期間での変化は見られないため最も適しているとはいえません。
不正解です。
血清アルブミン値は静的栄養指標であり、半減期が21日と長いため、過去の栄養状態を反映します。
正解です。
血清トランスサイレチン値は動的栄養指標であり、半減期が約1.9日と短いため、栄養状態を短時間で反映します。
不正解です。
CRP値は炎症値であり、栄養状態の改善で上昇はしません。
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03
栄養状態の評価は、血液検査値や筋肉量・体重変化等を用いて行われます。
血液検査値を用いる場合は、その半減期を把握しておくことで、より正確かつ効率的な評価が行えます。
設問では1週間間隔で栄養評価を行っており、その期間に見合った評価指標がどれかを検討します。
✕ 不正解です。
脂肪量の変化が数値として現れるのは、一般的に3ヶ月程度必要と言われています。
1週間では変化は乏しいと考えられるため、栄養状態の変化の評価指標としては用いることはできません。
✕ 不正解です。
筋肉量の増加が数値として現れるのは、一般的に3ヶ月程度必要と言われています。
1週間では変化は乏しいと考えられるため、栄養状態の変化の評価指標としては用いることはできません。
✕ 不正解です。
Albの半減期は20日であり、1週間では栄養状態の改善を評価できません。
○ 正解です。
トランスサイレチンの半減期は2〜3日であり、1週間後の評価時には栄養状態を反映していると考えられます。
✕ 不正解です。
CRPの半減期は24時間であり、炎症反応の有無の指標です。栄養状態の正確な評価には用いにくい項目です。
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