管理栄養士 過去問
第38回
問135 (午後の部 問38)
問題文
褥瘡の予防および栄養管理に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
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問題
管理栄養士試験 第38回 問135(午後の部 問38) (訂正依頼・報告はこちら)
褥瘡の予防および栄養管理に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
- 発生リスクは、ブレーデンスケールで評価する。
- 重症度は、NYHA分類で評価する。
- エネルギー摂取量は、20kcal/kg 体重/日とする。
- たんぱく質摂取量は、2.5g/kg 体重/日とする。
- 飲水を含む水分摂取量は、前日尿量以下とする。
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この過去問の解説 (3件)
01
褥瘡は身体にかかった力により、骨と皮膚表層の軟部組織の結構が低下、停止され、その状態が長期間にわたり持続することで組織が阻血性障害に陥った状態のことです。
正解です。
ブレーデンスケールは
知覚の認知、湿潤、活動性、可動性、栄養状態、摩擦とずれ
の6つのカテゴリーからなり、各カテゴリーは3~4段階に分かれ、患者状態をアセスメントし、その合計点数で褥瘡発生リスクを測ります。
不正解です。
重症度はDESIGN-Rで評価します。
褥瘡の深さ、滲出液、大きさ、炎症・感染、肉芽組織、壊死組織、創のサイズの7項目で評価するスケールです。
NYHA分類は心不全の重症度を分類したものです。
不正解です。
エネルギー摂取量は、30~35kcal/kg 体重/日を目安とします。
褥瘡の要因として栄養不良、低栄養があるため、エネルギーは十分に摂取する必要があります。
不正解です。
たんぱく質摂取量は、1.2~1.5g/kg 体重/日を目安とします。
疾患を考慮し、患者にあった量を設定することが重要です。
不正解です。
水分制限をする必要はなく、25~35mlの水分摂取量が適しています。
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02
褥瘡の治療や予防には、適切な栄養管理がとっても重要です。
栄養管理方法、発生リスクの評価方法など、しっかり復習しましょう。
適当です。
褥瘡発生の予測スケールはブレーデンスケールで評価します。
・知覚の認知
・皮膚の湿潤
・活動性
・可動性(体位を変える能力)
・栄養
・摩擦とズレ
これらの6項目について、1〜3あるいは4点で採点します。
その合計点数から、褥瘡発生の危険の高い人を予測するものです。
点数が低いほど状態が悪く、褥瘡が発生しやすい状況にあります。
不適当です。
重症度はDESIGN-Rによって評価します。
・褥瘡の深さ(Depth)
・滲出液(Exudate)
・サイズ(Size)
・炎症・感染(inflammation/infection)
・肉芽組織(Granulationtissue)
・壊死組織(Necrotictissue)
・ポケット(Pocket)
上記の、ぞれぞれの項目に沿って評価するものです。
このDESIGN-Rを活用することで、褥瘡のケアや、治療の効果を客観的に評価することができます。
不適当です。
エネルギー摂取量は、30-35kcal/kg/日が望ましいとされています。
あるいは、基礎エネルギー消費量(BEE)の1.5倍以上が適しているとも言われています。
不適当です。
たんぱく質摂取量について、疾患を考慮しながら1.25-1.5g/kg体重/日が良いとされていますが、エネルギー比率などを評価しつつ、栄養状態の改善を図ることが適しています。
不適当です。
褥瘡がある場合は、体重(kg)×25-30mlの水分摂取量が適しています。
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03
褥瘡の予防や治療には、様々な要因が複雑に関わります。
栄養管理もとても重要であり、時期や状態に応じた対応が求められます。
○ 正解です。
褥瘡の発生リスクは、ブレーデンスケールを用いて評価されます。
他のツールとしては、褥瘡発生危険因子、OHスケール、K式スケール、ブレーデンQスケール等様々なスケールがあります。
ブレーデンスケールは、「知覚の認知」「湿潤」「活動性」「可動性」「栄養状態」「摩擦とずれ」の6項目を評価し、各項目を1~4点で評価します。合計点が低いほど褥瘡リスクが高いということになります。
✕ 不正解です。
褥瘡発生後の重症度は、Design-Rで評価します。
✕ 不正解です。
患者の体型や重症度にもよりますが、一般的には創傷治癒に必要なエネルギー量を加味し、25〜30kcal/kgBW/日とします。
✕ 不正解です。
たんぱく質摂取量はステージによって異なりますが、1.25〜2.0g/kgBW/日とします。
✕ 不正解です。
水分摂取量は前日尿量とはかかわらず、30ml/kgBWとします。
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