管理栄養士の過去問
第38回
午後の部 問37

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問題

第38回 管理栄養士国家試験 午後の部 問37 (訂正依頼・報告はこちら)

消化器の切除術と、術後の栄養管理において注意すべき合併症の組合せである。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
  • 舌部分切除術 ――――― イレウス
  • 食道全摘術 ―――――― 脂肪吸収障害
  • 幽門側胃切除術 ―――― 腹部膨満感
  • 膵頭十二指腸切除術 ―― 逆流性食道炎
  • 回盲部切除術 ――――― 嚥下障害

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この過去問の解説 (2件)

01

術後の栄養管理において、注意すべき点はいくつかあります。

 

 ・なるべく早いうちからの経口摂取を開始すること

 ・1食当たりの食事量を減らし、複数回にわたり食事をすること

 ・栄養バランスを整えること

 ・ダンピング症候群の予防を行うこと

 ・術後まもないので、消化の良い食品を選択すること

 

などがあげられます。

選択肢1. 舌部分切除術 ――――― イレウス

不適当です。

 

イレウスは、腹部の手術後に腸管の癒着により生じることや、腹膜炎などを引き起こして生じることがあります。

選択肢2. 食道全摘術 ―――――― 脂肪吸収障害

不適当です。

 

食道全摘術後には、胃の容量が減少するため、ダンピング症候群が生じることがあります。

選択肢3. 幽門側胃切除術 ―――― 腹部膨満感

最も適当です。

 

胃の幽門側の切除術を行った際には、腹部の膨満感が生じることが多いです。

選択肢4. 膵頭十二指腸切除術 ―― 逆流性食道炎

不適当です。

 

胃の内容物の排泄が遅れることにより、胃排泄遅延を引き起こします。

選択肢5. 回盲部切除術 ――――― 嚥下障害

不適当です。

 

術後は、腸管の回復を促すために、必要に応じて経管栄養を行うことが適しています。

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02

それぞれの消化器の切除術でどのような合併症が起きるのか理解しておきましょう。

選択肢1. 舌部分切除術 ――――― イレウス

不正解です。

舌部分切除術では嚥下障害が起きることがあります。

また、発声などの機能低下の可能性もあります。

 

イレウスは腸閉塞の事で、腹部手術による腸管の癒着が原因となることが多いです。

選択肢2. 食道全摘術 ―――――― 脂肪吸収障害

不正解です。

食道全摘術では、肺炎などの呼吸器合併症、反回神経麻痺、ダンピング症候群などが起こることがあります。

 

選択肢3. 幽門側胃切除術 ―――― 腹部膨満感

正解です。

他に、ダンピング症候群などを起こすことがあります。

選択肢4. 膵頭十二指腸切除術 ―― 逆流性食道炎

不正解です。

膵頭十二指腸切除術では膵漏液などを起こすことがあります。

膵漏液とは、膵臓と腸をつないだところより膵液が漏れ、組織や血管壁を溶かし出血を起こしてまうことです。

選択肢5. 回盲部切除術 ――――― 嚥下障害

不正解です。

回盲部切除術では、胆汁酸や脂肪の吸収障害が起こることがあります。

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