管理栄養士の過去問
第38回
午後の部 問39
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問題
第38回 管理栄養士国家試験 午後の部 問39 (訂正依頼・報告はこちら)
メープルシロップ尿症患者の病態および栄養管理に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
- アルカローシスを呈する。
- 血中ロイシン値は高値を示す。
- エネルギー摂取量を制限する。
- 乳糖除去ミルクを使用する。
- 尿中ホモシスチン排泄量をモニタリングする。
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この過去問の解説 (2件)
01
メープルシロップ尿症は、バリン、ロイシン、イソロイシンの3つのアミノ酸が分解される過程で働く酵素の異常により、αーケト酸が体内に蓄積することで発症します。
αーケト酸が尿や汗などに排出され、特有のメープルシロップの匂いがします。
不正解です。
アルカローシスではなく、アシドーシスを呈します。
血中に分岐鎖アミノ酸およびそれらのαーケト酸が蓄積し、アシドーシスとなり、新生児期より痙攣、呼吸障害、意識障害などが現れます。また、感冒など発熱により異化作用が亢進するとアシドーシスを生じることがあります。
正解です。
3種の分岐鎖アミノ酸(バリン、ロイシン、イソロイシン)の代謝異常であるため、これら血中の値は高値を示します。
不正解です。
エネルギー摂取量は制限せず、バリン、ロイシン、イソロイシンを含まない特殊ミルクや制限食により栄養を補う必要があります。
不正解です。
乳糖除去ミルクではなく、分岐鎖アミノ酸除去ミルクを使用ます。
不正解です。
尿中ホモシスチン排泄量が指標になるのはホモシスチン尿症です。
ホモシスチン尿症は、シスタチオニン合成酵素欠損により蓄積したホモシスチンが再メチル化によりメチオニンが合成され、高メチオニン血症となります。
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02
メープルシロップ尿症は、生後間もなく哺乳困難や痙攣、呼吸麻痺などを起こす疾患です。
常染色体劣性遺伝により、新生児マススクリーニングの対象となっています。
不適当です。
重症の場合には、ケトアシドーシスを起こして死亡することもあります。
生き延びられた場合でも、高度の精神運動発達障害を起こすことが多いとされています。
適当です。
ガスリー法で、血中のロイシンが高値になります。
不適当です。
特別なエネルギー摂取量の調整は必要なく、分岐鎖アミノ酸の摂取を制限して、糖を中心とした十分量のエネルギーを与えることが重要です。
不適当です。
乳糖除去ミルクではなく、治療用の分岐鎖アミノ酸除去ミルクを使用する場合もあります。
不適当です。
新生児マススクリーニングが行われています。
ガスリー法で血中ロイシンが高値であれば、尿中・血中アミノ酸分析を行います。
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