管理栄養士の過去問
第38回
午後の部 問42

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この過去問の解説 (2件)

01

日本の食糧需給・食料問題は、年々深刻化しております。

食品自給率の低下だけではなく、フードロスなど様々な問題がありますので、よく復習しておきましょう。

選択肢1. フードバランスシート(食料需給表)には、国民が実際に摂取した食料の栄養量が示されている。

不適当です。

 

食糧需給表は、国民1人当たりの供給純食料及び栄養量を示したものであり、食料自給率の算出の基礎となるものです。

選択肢2. 品目別自給率は、重量ベースで算出されている。

最も適当です。

 

食料自給率とは、日本国内に供給されたすべての食料に占める国内で生産された食料の割合を示す指標です。

供給熱量(カロリー)ベースおよび生産額ベースで計算する総合食料自給率と、重量ベースの品目別自給率との2種類に分けられます。

選択肢3. 最近10年間のカロリーベースの総合食料自給率は、生産額ベースより高い。

不適当です。

 

最近10年間のカロリーベースの総合食料自給率は、生産額ベースよりも低いです。

選択肢4. 輸入食品を含めた潜在的供給能力を、食料自給力という。

不適当です。

 

食料自給力には、輸入食品や備蓄食品は含まれません。

選択肢5. 食料品が入手困難となる社会状況を、フードファディズムという。

不適当です。

 

フードファディズムとは、特定の食品や、栄養成分が健康に与える影響を過度に信じたり評価する現象のことを言います。

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02

食料需給、食料問題について近年の傾向を押さえておきましょう。

選択肢1. フードバランスシート(食料需給表)には、国民が実際に摂取した食料の栄養量が示されている。

フードバランスシート(食料需給表)には、国民が実際に摂取した食料の栄養量は示されていません

 

国民1人当たりの供給純食料及び栄養量が示されています。

食料自給率算出に活用されています。

 

選択肢2. 品目別自給率は、重量ベースで算出されている。

正解です。

 

品目別自給率とは特定の品目ごとの食物自給率のことで、重量ベースで算出されています。

品目別自給率=国内生産量/国内消費仕向量

で算出されます。

選択肢3. 最近10年間のカロリーベースの総合食料自給率は、生産額ベースより高い。

最近10年間のカロリーベースの総合食料自給率は、生産額ベースより低いです。

 

カロリーベース総合食物自給率とは、エネルギー(カロリー)に着目して、

国民に供給される熱量(総供給熱量)に対する国内生産の割合を示す指標です。

カロリーベース総合食料自給率(令和5年度)
=1人1日当たり国産供給熱量(841kcal)/1人1日当たり供給熱量(2,203kcal)
38%

となっています。

 

生産額ベース総合食料自給率とは、経済的価値に着目して、

国民に供給される食料の生産額(食料の国内消費仕向額)に対する国内生産の割合を示す指標です。

生産額ベース総合食料自給率(令和5年度)
=食料の国内生産額(11.1兆円)/食料の国内消費仕向額(18.2兆円)
61%
となっています。

 

選択肢4. 輸入食品を含めた潜在的供給能力を、食料自給力という。

不正解です。

食料自給力は農林水産業が有する食料の潜在生産能力を表しています。

 

産物は農地・農業用水等の農業資源、農業技術、農業就業者から、

水産物は潜在的生産量、漁業就業者から構成され、

輸入食品は含めていません。


 

選択肢5. 食料品が入手困難となる社会状況を、フードファディズムという。

食料品が入手困難となる社会状況を、フードデザートいいます。

 

フードファディズムとは食品や栄養が健康や病気に与える影響を過信したり過大評価することです。

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