管理栄養士の過去問
第38回
午後の部 問56

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問題

第38回 管理栄養士国家試験 午後の部 問56 (訂正依頼・報告はこちら)

特定給食施設の設置者が、利用者の適切な栄養管理のために、積極的に取り組むことである。誤っているのはどれか。1つ選べ。
  • 利用者の身体状況を定期的に把握できる仕組みづくり
  • 利用者の栄養課題を多職種で共有するシステムづくり
  • 利用者が容易に栄養情報にアクセスできる環境づくり
  • 衛生管理に必要な機器の整備
  • 利用者への財務諸表の公開

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この過去問の解説 (2件)

01

特定給食施設における栄養管理業務は主に、

給与栄養目標量の決定→食事計画→献立計画→献立作成→調理・配食・喫食→評価→栄養評価・栄養教育 とされています。

また、衛生管理利用者に対する栄養に関する情報提供を行うことが重要であるとされています。

これらを踏まえて選択肢を見ていきましょう。

選択肢1. 利用者の身体状況を定期的に把握できる仕組みづくり

正しいです。

利用者の身体状況の把握は健全な給与栄養目標量の設定に影響します。そのため定期的に把握できる仕組み作りは積極的に取り組むべきといえます。

選択肢2. 利用者の栄養課題を多職種で共有するシステムづくり

正しいです。

給食提供において、利用者の栄養課題に対して適した献立・食形態の給食を提供することは重要事項です。そのため利用者の栄養課題を他職種で共有できるようなシステムを作ることは積極的に取り組むべきといえます。

選択肢3. 利用者が容易に栄養情報にアクセスできる環境づくり

正しいです。

利用者が容易に栄養情報にアクセスできる環境作ることは、栄養情報の提供を容易にしているため、積極的に取り組むべきと考えられます。

選択肢4. 衛生管理に必要な機器の整備

正しいです。

安全な食事提供には衛生管理はとても重要な項目です。そのため必要機器の整備は積極的に取り組むべき項目です。

選択肢5. 利用者への財務諸表の公開

不適です。

利用者に対する財務諸表の公開は必要ありません。

まとめ

特定給食施設における栄養管理業務を確認しておきましょう。

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02

健康増進法第21条第3項に、

『特定給食施設の設置者は、厚生労働省令で定める基準に従って、適切な栄養管理を行わなければならない』

と定められています。

選択肢1. 利用者の身体状況を定期的に把握できる仕組みづくり

正しい文章です。

 

健康増進法施行規則第9条の栄養管理基準に、

『特定給食施設を利用して食事の供給を受ける者の身体の状況、栄養状態、生活習慣等を定期的に把握し、これらに基づき、適当な熱量及び栄養素の量を満たす食事の提供及びその品質管理を行うとともに、これらの評価を行うよう努めること。』

と定められています。

選択肢2. 利用者の栄養課題を多職種で共有するシステムづくり

正しい文章です。

 

利用者の栄養状態を多職種で共有できる仕組みづくりも重要な取り組みです。

選択肢3. 利用者が容易に栄養情報にアクセスできる環境づくり

正しい文章です。

 

健康増進法施行規則第9条の栄養管理基準に

『献立表の掲示並びに熱量及びたんぱく質、脂質、食塩等の主な栄養成分の表示等により、利用者に対して栄養に関する情報の提供を行うこと。』

と定められています。

選択肢4. 衛生管理に必要な機器の整備

正しい文章です。

 

衛生管理について、『給食の運営は衛生的かつ安全に行われること。具体的には食品衛生法「大規模商中毒対策等について」の別添「大量調理施設衛生管理マニュアル」その他関係法令等の定めるところによること。』とされており、これらに準じて機器を整備します。

選択肢5. 利用者への財務諸表の公開

誤りです。

 

財務諸表の公開は、利用者の適切な栄養管理にはつながりません。

まとめ

健康増進法施行規則第9条の栄養管理の基準として他に、

 

・食事の献立は、身体の状況のほか、利用者の日常の食事の摂取量、嗜好等に配慮して作成するよう努めること。

・献立表その他必要な帳簿等を適正に作成し、当該施設に備え付けること。

 

これらが定められています。

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