管理栄養士の過去問
第38回
午後の部 問59
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問題
第38回 管理栄養士国家試験 午後の部 問59 (訂正依頼・報告はこちら)
給食経営管理におけるサブシステムとその内容の組合せである。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
- 栄養・食事管理 ―― 厨房のドライシステム化
- 品質管理 ――――― 調味濃度の標準化
- 生産管理 ――――― 給与栄養目標量の設定
- 人事管理 ――――― 始業時の調理従事者の健康チェック
- 施設・設備管理 ―― 大量調理機器の減価償却費の確認
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この過去問の解説 (2件)
01
給食経営管理全体のことをトータルシステム。その中の部門別の管理業務をサブシステムといいます。
サブシステムは、「実働作業システム」と「支援システム」に分けられています。
不適です。
厨房のドライシステム化は施設・設備管理にあたります。
⚪︎施設・設備管理(支援システム)
施設の点検や設備の補修を実施します。また、適正な食事環境の設計・整備を行います。
適しています。
⚪︎品質管理(実働作業システム)
適正な品質の食事を提供するために、調理の標準化を行います。また、評価に基づき、サービスを改善します。
評価に用いる指標は利用者満足度、栄養成分値、嗜好調査、盛り付け量の誤差です。
不適です。
給与栄養目標量の設定は、栄養・食事管理にあたります。
⚪︎栄養・食事管理(実働作業システム)
喫食者の健康の保持増進のために栄養アセスメントを行い、給与栄養目標量を決定します。
献立作成と栄養教育を実施します。
評価に用いる指標は利用者の栄養アセスメント、残菜率、栄養出納表、利用者満足度、有所見者割合です。
不適です。
始業時の調理従事者の健康チェックは、衛生・安全管理です。
⚪︎衛生・安全管理(実働作業システム)
衛生上の危害発生を防議ます。(例:重要管理店の設定、作業動線図の作成)
評価に用いる指標は、調理室の温度、食材料の加熱温度、中心温度記録簿、調理従事者の健康・衛生点検表です。
⚪︎人事・事務管理(支援システム)
システムや食数によって適正な人材を適正な人数で配置します。
評価に用いる指標は、調理従事者の勤務時間(出勤簿)です。
不適です。
大量調理機器の減価償却費は、原価を構成する経費の1つであり会計・原価管理に当たります。
⚪︎会計・原価管理(支援システム)
原価構成・売上を把握し、収支計算を行います。各費用の変動をコントロールします。
評価に用いる指標は、食材料の価格、食材料日計表です。
サブシステムの主な種類です。それぞれ内容も把握しておきましょう。
実働作業システム
⚪︎栄養食事管理
⚪︎食材料管理
⚪︎生産・提供管理
⚪︎品質管理
⚪︎献立管理
⚪︎衛生安全管理
⚪︎提供サービス管理
支援システム
⚪︎経営管理
⚪︎人事・事務管理
⚪︎会計・原価管理
⚪︎情報処理管理
⚪︎施設・設備管理
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02
給食のサブシステムと呼ばれる、分野ごとにシステムが機能しています。これらのサブシステムをまとめてトータルシステムが構成されています。問題を解く前にサブシステムを一通りおさらいしておきましょう。
〇組織管理
〇人事・労務管理
〇会計・原価管理
〇顧客管理
〇リスクマネジメント
〇栄養・食事管理
〇献立管理
〇食材管理・カミサリー
〇生産管理
〇調理システム:クックサーブシステム、クックチルシステム、クックフリーズシステム、真空調理システム
〇給食システム:セントラルキッチンシステム、レディーフードシステム、コンビニエンスシステム
〇施設設備管理:ドライシステム、ウエットシステム、ウォールマウントキッチンシステム
〇衛生管理:HACCPシステム
〇提供販売管理:POSシステム
不適です。
厨房のドライシステム化は施設・設備管理の項目で実施されます。
施設・設備管理システムは作業をする厨房の設備に関するシステムが記されています。
正しいです。
給食の品質を管理する際に調味濃度を標準化することは重要です。
品質管理とは利用者のニーズに合わせたサービスの提供過程において品質の改善、維持に取り組む形態です。特に給食施設においては品質の標準化を目指して、品質変動を少なくするための管理・統制活動を指しています。
不適です。
生産管理は調理から配膳などの給食の生産分野を管理している項目です。
給与栄養目標量の設定は栄養・食事管理の分野における作業です。
不適です。
調理従事者の健康チェックは衛生管理に対する業務システムです。
人事管理とは人の採用・退職などの人事業務や教育、訓練などを整える内容も含みます。
不適です。
大量調理機器の減価償却費の確認は会計・原価管理に該当します。
会計・原価管理とは経営を円滑にするため、適切な原価の維持を図るための業務を含んでいます。
全てのシステムを理解しておく必要はありますが、覚えていない場合でも今回のような問題は選択肢をよく読めば答えられるものも多いです。初めにわからなくても、あきらめずに読み解いてみましょう。
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