管理栄養士の過去問
第38回
午後の部 問65

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

第38回 管理栄養士国家試験 午後の部 問65 (訂正依頼・報告はこちら)

回転佂を用いた、じゃがいもの煮物に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
  • じゃがいもは、洗浄後、水切りせずに釜に投入する。
  • 少量調理と比較して、じゃがいもに対するだし汁の割合を少なくする。
  • 煮汁が沸騰した後も、強火を保つ。
  • 加熱のムラを防ぐため、絶えず攪拌する。
  • 調味料は、消火後に加える。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (2件)

01

大量調理における特性や対処法を確認しておきましょう。

 

選択肢1. じゃがいもは、洗浄後、水切りせずに釜に投入する。

誤りです。

 

食品の付着水は味を薄くしたり、加熱時間に差を生じてしまうため、洗浄や湯で作業の後はしっかりと水切りをします。

選択肢2. 少量調理と比較して、じゃがいもに対するだし汁の割合を少なくする。

正しい文章です。

 

少量調理よりも大量調理の方がだし汁(水分)の蒸発率は低くなるためだし汁の割合を少なくします。

選択肢3. 煮汁が沸騰した後も、強火を保つ。

誤りです。

 

煮汁沸騰後は、弱火で加熱し、釜の断面に近い食材から煮崩れやすいので適宜撹拌します。

選択肢4. 加熱のムラを防ぐため、絶えず攪拌する。

誤りです。

 

絶えず攪拌することは煮崩れの原因になります。加熱のムラを防ぐには適宜、攪拌も必要ですが、落とし蓋やスチームコンベクションオーブンを利用します。

選択肢5. 調味料は、消火後に加える。

誤りです。

 

食材が煮える前に調味し、煮崩れに気をつけながら混ぜたり、落とし蓋を利用して味付けを均一にします。

まとめ

大量調理では、料理によって注意すべき特性があるので他の調理の仕方においても対処法を押さえておきましょう。

参考になった数3

02

大量調理の現場では、家庭用の調理とは以下のように特性が異なります。

①調理作業時間の変動

②廃棄率の変動

③水分量の変動(蒸発率の低下)

④煮崩れ(加水量低下により起こりにくいが重さ、攪拌が大きく影響する)

⑤調味濃度の変化

⑥加熱調理の温度変化(温度が上がりにくく、消火後の余熱が大きい)

選択肢1. じゃがいもは、洗浄後、水切りせずに釜に投入する。

不適です。

大量調理では蒸発率が低下するため余分な水分は入れないことが望ましいです。しっかりと水を切って投入しましょう。

選択肢2. 少量調理と比較して、じゃがいもに対するだし汁の割合を少なくする。

正しいです。

大量調理では水分が蒸発しにくいほか、食品自体にも水分があります。さらに調味濃度にも変化が生じます。そのため少量調理と比べ、出汁の割合を少なくすることは適しています。

選択肢3. 煮汁が沸騰した後も、強火を保つ。

不適です。

大量調理では消火後の余熱が大きいです。そのため強火を保つ必要はありません。強火を保つと焦げ付きやすくなるためあまり望ましくありません。

選択肢4. 加熱のムラを防ぐため、絶えず攪拌する。

不適です。

攪拌しすぎると煮崩れの原因になります。加熱ムラを防ぐには落し蓋などを利用しましょう。

選択肢5. 調味料は、消火後に加える。

不適です。

消火後に調味をすると味を均一にすることはできません。

加熱時に加え、加熱具合・煮崩れに気をつけながら均一に加熱調味を行う必要があります。

まとめ

大量調理と少量調理には大きな差があるということを押さえておきましょう。

参考になった数0