管理栄養士 過去問
第38回
問191 (午後の部 問94)

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問題

管理栄養士国家試験 第38回 問191(午後の部 問94) (訂正依頼・報告はこちら)

200床のK病院に勤務する管理栄養士である。給食は直営によりクックサーブ方式で運営されている。この病院では、毎食20食分の全粥を作っている。調理師から、全粥の出来上がりを一定にするにはどうしたらよいかとの相談を受けた。
全粥の調理の標準化による適合(製造)品質の向上に向けて、検討を行うこととした。加える水の量のほかに、重視すべき管理項目として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。
  • 室温・湿度
  • 沸騰までの時間
  • 中心温度
  • 出来上がり重量

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この過去問の解説 (3件)

01

適合品質とは、実際に提供する食事が設計品質に一致しているかを評価します。

出来上がりから評価できる項目を考えてみましょう。

選択肢1. 室温・湿度

不適切です。

厨房において室温・湿度を管理することは重要ですが、その目的は主に食中毒予防です。

温湿度の変動により調理性は変動しますが、調理の標準化に対して最も管理すべき項目ではありません。

選択肢2. 沸騰までの時間

不適切です。

沸騰までの時間を見直すことは、水温など加熱条件を見直すことに繋がります。加熱条件の見直し・評価は、設計品質の向上を目的とした管理項目です。

選択肢3. 中心温度

不適切です。

中心温度の管理は、加熱条件や調理方法の検討に繋がり、設計品質の向上を目的とした管理項目になります。

選択肢4. 出来上がり重量

正しいです。

加水量を標準化したうえで出来上がり重量を評価することは、いかに「レシピに適合したおかゆを作ることができたか」の評価に繋がるため、適合品質の向上を目的とした重要管理項目であると言えます。

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02

適合(製造)品質とは、実際に提供した食事が設計品質に適合しているかということです。

例えば、料理の仕上がり重量、盛り付け量の誤差、汁物の出来上がり食塩濃度などです。

 

調理の標準化による、全粥の適合品質の向上に向けて、出来上がりを一定にする方法を答えます。

選択肢1. 室温・湿度

× 適切ではありません。

 

室温や湿度は利用者のニーズを反映した設計品質に関する事項です。

選択肢2. 沸騰までの時間

× 適切ではありません。

 

沸騰までの時間は、適合品質の向上に向けた取り組みではありません。

選択肢3. 中心温度

× 適切ではありません。

 

中心温度は衛生管理上の項目です。

選択肢4. 出来上がり重量

〇 適切です。

 

出来上がり重量は、調理の標準化による適合品質の向上に向けた取り組みです。

まとめ

調理工程や調理作業を標準化することで、同じ品質の食事を継続的に提供することができます。

さらに、利用者の満足度の向上につながります。

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03

調理工程、調理作業を標準化するためには、調理機器や調理従事者の能力を明らかにし、調理量等に応じた作業時間を予測しておきます。

その上で、各工程にかかる標準的な作業時間や作業内容を設定します。

選択肢1. 室温・湿度

適切とは言えません。

 

全粥の調理の標準化において室温・湿度を毎日一定に保つことは最も重視すべき管理項目とは言えません。

選択肢2. 沸騰までの時間

最も適切とは言えません。

 

水温や重量などにより沸騰までの時間は変わるので最も重視すべき管理項目にはなりません。

選択肢3. 中心温度

不適です。

 

中心温度の管理は、全粥の調理の標準化による適合品質の向上にはなりません。

選択肢4. 出来上がり重量

最も適切と言えます。

 

全粥の出来上がり重量は、加水量と、加水中の水分蒸発量も考慮せねばならず、調理の標準化による適合品質の向上において最も重視すべき項目と言えます。

まとめ

適合品質は、設計品質に一致するように作られた実際に提供される食事の品質なので、出来上がりの重量は重視すべき管理項目です。

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