管理栄養士の過去問
第38回
午後の部 問100

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問題

第38回 管理栄養士国家試験 午後の部 問100 (訂正依頼・報告はこちら)

K大学に勤務する、管理栄養士の資格を持つ教員である。K大学では、不定愁訴を有する学生が多く、学生の朝食摂取状況を把握することになった。学生1,000人(家族と同居の学生500人と一人暮らしの学生500人)に対して自記式質問紙調査を実施した。調査の結果、1,000人中400人が朝食を欠食していることが明らかとなった。表は、居住形態別に、朝食欠食の理由をまとめたものである。

朝食欠食者全員を集めて栄養教育を行った後、全員を対象に評価を行った。評価において、朝食欠食者を減らす上で重視すべき影響評価の指標である。最も適切なのはどれか。1つ選べ。
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  • 朝食欠食と肥満に関する知識の変化
  • 朝食摂取の必要性を感じている人数の変化
  • 準備できる朝食のレパートリー数の変化
  • 不定愁訴の頻度の変化

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この過去問の解説 (2件)

01

不定愁訴とは、体のどこが悪いのか自身でもはっきりせず、検査をしてもはっきりとしないものを指す臨床用語です。

選択肢1. 朝食欠食と肥満に関する知識の変化

不適です。

 

朝食欠食者を減らす上で、肥満に関する知識の変化は、ダイエットのために朝食を欠食している166人となり全員に該当しません。

選択肢2. 朝食摂取の必要性を感じている人数の変化

最も適切とは言えません。

 

朝食を食べる必要性を感じない学生は199人と約半数を占めてはいますが、全員を対象とすると、必要性は感じていても他の理由で欠食をしている欠食者を実際に減らすには最も重視すべき影響評価とは言えません。

選択肢3. 準備できる朝食のレパートリー数の変化

適しています。

 

朝食のレパートリーが増えると改善につながると考えられる欠食理由は

 

・食欲がない→食べやすい朝食のレパートリーを増やす

・ダイエットのため→ダイエットに効果的なレパートリーを増やす

・準備するのが面倒→簡単な朝食のレパートリーを増やす

・お金の節約のため→節約できるレパートリーを増やす

 

と多く、該当する学生も多いと考えられます。

 

選択肢4. 不定愁訴の頻度の変化

不適です。

 

朝食欠食者が減った時の結果評価になり、栄養教育の影響評価にはなりません。

まとめ

全員を対象に朝食欠食者を減らすための栄養教育なので全員へ関与する評価を選択します。

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02

前問の介入(朝食を食べられるようになった工夫を話す)によって得られる効果、期待できる効果を考え、どの指標に着目したらそれが確認できるかを考えてみましょう。

選択肢1. 朝食欠食と肥満に関する知識の変化

不適です。

欠食と肥満に対する知識は提供しておらず、朝食を食べる工夫によって得られる結果ではありません。

選択肢2. 朝食摂取の必要性を感じている人数の変化

不適です。

朝食をとる工夫に関して指導をおこなった結果、朝食摂取の必要性を感じる人の人数が変動するとは考えにくいです。

選択肢3. 準備できる朝食のレパートリー数の変化

適しています。

朝食を面倒が理由で欠食していた学生に、食べられるようになった工夫を話す指導をおこなうことでどのような朝食が面倒でなく準備できるか、そのレパートリーが増加することが期待でき、重視すべきポイントといえます。

選択肢4. 不定愁訴の頻度の変化

不適です。

不定愁訴頻度の変化は、指導後に朝食欠食学生が減少しその効果が維持されたのちに期待できる変化で、現時点では明確に変化しないと考えられ、重視すべきポイントではありません。

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