管理栄養士 過去問
第39回
問6 (午前の部 問6)

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問題

管理栄養士試験 第39回 問6(午前の部 問6) (訂正依頼・報告はこちら)

ある食品会社は、食品成分Aに血糖値を下げる機能があるかを確認する研究を大学に委託し、機能性表示食品として販売することを企画した。人を対象とした研究を実施する上で、最も適当なのはどれか。1つ選べ。
  • 研究計画書の研究倫理審査は、この食品会社の役員会議で行われる。
  • 委託先の大学の研究者は、研究対象者に研究内容を説明し研究参加の同意を得る。
  • 研究計画は、販売しようとする食品の利潤最大化を最優先に作成する。
  • この委託研究に従事しない食品会社の社員は、研究の利益相反を開示する。
  • 委託先の大学の研究者は、売り上げ状況のモニタリング調査を行う。

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この過去問の解説 (3件)

01

臨床研究の流れと、倫理審査等についての問題です。臨床研究にあたっては、計画を立て被験者へ詳細説明を実施し、参加同意を得ることが必要です。

選択肢1. 研究計画書の研究倫理審査は、この食品会社の役員会議で行われる。

不正解です。

研究計画を立て倫理審査を行うことは、委託先の大学の研究者が行います。

選択肢2. 委託先の大学の研究者は、研究対象者に研究内容を説明し研究参加の同意を得る。

正解です。

研究者は、その内容を被験者に説明し、参加の同意を得なければなりません。

選択肢3. 研究計画は、販売しようとする食品の利潤最大化を最優先に作成する。

不正解です。

臨床研究計画作成の最優先事項は、まず被験者の生命・健康維持、人権尊重でなければなりません。

選択肢4. この委託研究に従事しない食品会社の社員は、研究の利益相反を開示する。

不正解です、

受託した大学の研究者は、研究の利益相反を開示する必要性があります。

選択肢5. 委託先の大学の研究者は、売り上げ状況のモニタリング調査を行う。

不正解です。

研究結果によってもたらされた利益(売上状況)のモニタリングは、食品会社社員が行います。

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02

機能性表示食品と人を対象とした研究に関する設問です。

選択肢1. 研究計画書の研究倫理審査は、この食品会社の役員会議で行われる。

不正解です。

研究倫理審査は公正な審査が必要であり、会社の役員会議では中立性や公正性が保たれないため実施出来ません。

この設問の場合、委託先の大学が実施をします。

選択肢2. 委託先の大学の研究者は、研究対象者に研究内容を説明し研究参加の同意を得る。

正解です。

研究対象者に研究内容を説明し、同意を得てから実施しなければなりません。

選択肢3. 研究計画は、販売しようとする食品の利潤最大化を最優先に作成する。

不正解です。

研究計画は、研究対象者の生命、健康及び人権や、

食品成分の機能性に関しての科学的根拠をえることを最優先に作成する必要があります。

選択肢4. この委託研究に従事しない食品会社の社員は、研究の利益相反を開示する。

不正解です。

大学の研究者は、研究の利益相反を開示する必要性があります。

選択肢5. 委託先の大学の研究者は、売り上げ状況のモニタリング調査を行う。

不正解です。

モニタリングは企業側が行う業務です。

 

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03

人を対象とした研究に関する記述です。人権や生命を尊重し、公正で透明性のある研究でなければなりません。

機能性表示食品は事業者らの責任において科学的根拠を示すことが出来れば、販売前の消費者庁長官への届け出のみで表示することができます。

 

参考:厚生労働省 研究に関する指針について

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hokabunya/kenkyujigyou/i-kenkyu/index.html

消費者庁 機能性表示食品について

https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/foods_with_function_claims

選択肢1. 研究計画書の研究倫理審査は、この食品会社の役員会議で行われる。

不正解です。

研究倫理審査は、中立的かつ公正な立場の者が行わなければならないため、食品会社の役員会議で実施することはできません。

選択肢2. 委託先の大学の研究者は、研究対象者に研究内容を説明し研究参加の同意を得る。

正解です。

ヒトを対象とした研究では、研究対象者が研究内容の説明を受け、同意の元で行う必要性があります。

選択肢3. 研究計画は、販売しようとする食品の利潤最大化を最優先に作成する。

不正解です。

研究計画は、研究対象者の生命、健康及び人権を最優先に作成する必要があります。

選択肢4. この委託研究に従事しない食品会社の社員は、研究の利益相反を開示する。

不正解です。

委託研究に従事する大学が、研究の利益相反を開示する必要があります。

選択肢5. 委託先の大学の研究者は、売り上げ状況のモニタリング調査を行う。

不正解です。

委託先の大学の研究者は、研究計画書に基づいて研究を行います。

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