管理栄養士 過去問
第39回
問108 (午後の部 問11)

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問題

管理栄養士試験 第39回 問108(午後の部 問11) (訂正依頼・報告はこちら)

正常高値血圧の人を対象とした教室を開催することになり、栄養教育の目標を設定した。目標の内容と種類の組合せとして、最も適当なのはどれか。1つ選べ。
  • 減塩調味料を常備している家庭の割合を、60%以上に増やす。 ―――― 実施目標
  • 食塩摂取量の目標が6g/日未満であることを知っている人の割合を、70%以上に増やす。 ―――― 学習目標
  • 減塩メニューがある飲食店を利用する人の割合を、50%以上に増やす。 ―――― 環境目標
  • 教室に最後まで参加した人の割合を、70%以上にする。 ―――― 結果目標
  • 半年後に参加者の収縮期血圧の平均値を、3mmHg下げる。 ―――― 行動目標

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この過去問の解説 (2件)

01

栄養教育における目標設定とは、教育目的を達成するために必要な目標を立てることです。

例えばここでは、正常高値血圧の人(=対象者)の血圧改善を、教育によりサポートすることが目的となります。

目標設定には、①結果目標②学習目標③行動目標④環境目標⑤実施目標 があります。

選択肢1. 減塩調味料を常備している家庭の割合を、60%以上に増やす。 ―――― 実施目標

「減塩調味料の常備」は具体的な行動目標に当たります。よって不正解です。

選択肢2. 食塩摂取量の目標が6g/日未満であることを知っている人の割合を、70%以上に増やす。 ―――― 学習目標

「食塩摂取量の目標が6g/日未満であることを知っている」というのは具体的な学習目標に当たります。よって正解です。

選択肢3. 減塩メニューがある飲食店を利用する人の割合を、50%以上に増やす。 ―――― 環境目標

「減塩メニューがある飲食店を利用する」のは具体体な行動目標に当たります。よって不正解です。

選択肢4. 教室に最後まで参加した人の割合を、70%以上にする。 ―――― 結果目標

「教室に最後まで参加した人の割合を上げる」のは実施目標に当たります。よって不正解です。

選択肢5. 半年後に参加者の収縮期血圧の平均値を、3mmHg下げる。 ―――― 行動目標

「収縮期血圧の平均値を下げる」のは具体的な結果目標に当たります。よって不正解です。

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02

栄養教育の目標設定には5つの種類があります。

①結果目標

 健康改善やQOLについての目標。

 いつまでのどの程度変化することを目指すのか明確にする。

②学習目標

 結果目標を達成するための知識、スキル、態度に関する目標を立てる。

③行動目標

 対象者がいつ・どこで・なんの行動を・どのように行うか、具体的な行動を決める。

④環境目標

 行動変容を促すために家庭や職場の環境をどのように変化させるか目標を立てる。

⑤実施目標

 学習目標や環境目標の達成に必要な目標を立てる。

選択肢1. 減塩調味料を常備している家庭の割合を、60%以上に増やす。 ―――― 実施目標

不正解。

減塩調味料の常備は対象者の具体的な行動を促しています。

よって、行動目標に該当します。

選択肢2. 食塩摂取量の目標が6g/日未満であることを知っている人の割合を、70%以上に増やす。 ―――― 学習目標

正解。

対象者が結果目標を達成するために必要な知識を提供しています。

よって、学習目標に該当します。

選択肢3. 減塩メニューがある飲食店を利用する人の割合を、50%以上に増やす。 ―――― 環境目標

不正解。

飲食店の利用は対象者の具体的な行動となります。

よって、行動目標に該当します。

選択肢4. 教室に最後まで参加した人の割合を、70%以上にする。 ―――― 結果目標

不正解。

教育活動の実施方法についての具体的な目標となります。

よって、実施目標に該当します。

選択肢5. 半年後に参加者の収縮期血圧の平均値を、3mmHg下げる。 ―――― 行動目標

不正解。

栄養教育によって得られる成果についての具体的な設定です。

よって、結果目標に該当します。

まとめ

栄養教育を成功させるためには目標の設定が最も大切です。

対象者が行動に移しやすいよう、段階を追って具体的な目標を立てていくようにしましょう。

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