管理栄養士 過去問
第39回
問110 (午後の部 問13)
問題文
地域在住高齢者を対象に、フレイル予防の食事講座を5回シリーズで開催した。事業に対する評価の内容と種類の組合せである。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
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問題
管理栄養士試験 第39回 問110(午後の部 問13) (訂正依頼・報告はこちら)
地域在住高齢者を対象に、フレイル予防の食事講座を5回シリーズで開催した。事業に対する評価の内容と種類の組合せである。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
- 講座終了後に参加者同士のグループが形成され、仲が深まったと感じている者の割合 ―――― 企画評価
- 講座で使用した教材は分かりやすかったと回答した者の割合 ―――― 経過評価
- 講座終了後に食品摂取の多様性得点が改善した者の割合 ―――― 形成的評価
- 講座の参加費が適正であると回答した者の割合 ―――― 経済評価
- フレイル予防には食事が大切であると理解できた者の割合 ―――― 結果評価
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この過去問の解説 (2件)
01
学習の評価は大きく分けて2種類あり、①形成的評価・②総括的評価 があります。これらを合わせ、総合評価といいます。
①形成的評価
教育の途中段階で行われる評価であり、教育が順調に遂行できているか?を評価するものです。さらに以下の2つの評価からなります
。
・企画評価・・・学習のゴール設定や企画内容は妥当かどうか、研修者の技術は十分であるか等の評価
・経過評価・・・順調に実施できているかどうかの評価
②総括的評価
教育の終了後に行われる評価であり、教育によって対象者や社会にどのような影響があったかを評価するものです。さらに以下の3つの評価からなります。
・影響評価・・・学習は、対象者の具体的な行動変容を起こしたかの評価
・結果評価・・・学習による行動変容の結果、QOLや健康に変化が見られたかの評価
・経済評価・・・この企画に見合った結果が得られたかどうかの評価
この設問では、選択肢冒頭が「講座で」となっているか「講座終了後に」となっているかで、形成的評価であるのか・総括的評価であるのか を判断することができます。さらにその内容によって、どの評価に当たるのかを考えていく必要性があります。
講座終了後に、となっているため総括的評価に当たります。
そのうち講座参加者への影響の評価であり、影響評価に当たります。
よって不正解です。
正解です。
講座で、となっているため形成的評価に当たります。
教材がわかりやすかったかというのは実施段階における評価であり、経過評価です。
講座終了後に、となっているため総括的評価に当たります。
そのうち、食品摂取の多様性得点が改善したかどうかは、講座参加者の行動変容の結果に対する評価であり、結果評価です。
よって不正解です。
講座の、となっているため形成的評価です。
参加費が適当であるかどうかは、実施段階における評価であり、経過評価に当たります。
よって不正解です。
経済評価とは、この講座の実施に見合った効果が得られたかどうかの評価を指します。
理解できたかどうかは講座終了後の評価であり、総括的評価に当たります。
そのうち、理解度は影響評価に当たります。
よって不正解です。
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02
栄養教育プログラムで用いられる評価については、以下の種類があります。
・総合評価
計画・実施・評価の全体を通しての評価。(形成的評価、統括評価)
・形成的評価
プログラムの過程で行う評価。達成度について調べる。(企画評価・経過評価)
・統括評価
プログラム終了後、目標がどのくらい達成されたかを評価する。(影響評価・結果評価)
・企画評価
プログラムの企画に関する評価。
・経過評価
プログラムがどのように実行されたかの評価。
・影響評価
プログラム実施後、行動変容が生じたかを評価。
・結果評価
プログラム実施後、行動変容によってどのような変化が見られたか評価。
・経済評価
プログラムの実施にかかった費用と、それに見合った効果が得られたかの評価。
不正解。
講義終了後の評価であるため、形成的評価である企画評価には当てはまりません。
講義参加者への影響を評価しているため、影響評価となります。
正解。
講義実施中の評価であるため形成的評価に該当します。
講義を実行するための教材についての評価であるため、経過評価となります。
不正解。
講義終了後の評価であるため、形成的評価である企画評価には当てはまりません。
講義実施後の対象者についてどのような変化があったかを評価しているため、結果評価となります。
不正解。
講義実施中の評価であるため形成的評価に該当します。
費用についての評価は全て経済評価に該当すると思われがちですが、経済評価はコストと効果を評価します。
このような問題では、まず評価が講義中と講義後のどちらで行われたのかを考えるようにしましょう。
不正解。
講義終了後の評価であるため、統括評価に該当します。
その中でも理解度の評価は、行動変容に繋がる知識を得た段階となるため、影響評価となります。
栄養教育プログラムには様々な評価方法があります。
より良いプログラムを企画するためには、いずれの段階についても評価が必要です。
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