問題
(取引)
平成27年2月に、増圧直結給水ポンプ設置工事を工事業者Aに依頼し、同年3月末をもって工事が完了した。
なお、工事代金は4,000,000円であり、同年2月に代金の一部800,000円を普通預金から支払い、残額については、同年4月末日に振込により支払うことになっている。
また、同年4月に実施する予定の外壁塗装補修工事に関し、工事費用総額3,000,000円の一部1,000,000円を同年3月31日に工事業者Bに対し普通預金から支払った。
仕訳の問題です。
まず、「平成27年2月に、増圧直結給水ポンプ設置工事を工事業者Aに依頼し、同年3月末をもって工事が完了した。
なお、工事代金は4,000,000円であり、同年2月に代金の一部800,000円を普通預金から支払い、残額については、同年4月末日に振込により支払うことになっている。」の記述から、工事代金4,000,000円のうち、800,000円は前月2月に普通預金から支払いがされているので、2月時点での仕訳は以下の通りになっているはずです。
借方 前払金800,000円 貸方 普通預金800,000円
これが3月末をもって工事が完了し、同年4月末日に残額を支払うことになっているので、3月の仕訳は以下の通りになります。
借方 建物附属設備4,000,000円 貸方 前払金800,000円
未払金3,200,000円
次に、「同年4月に実施する予定の外壁塗装補修工事に関し、工事費用総額3,000,000円の一部1,000,000円を同年3月31日に工事業者Bに対し普通預金から支払った。」の記述から、4月に実施する予定の外壁塗装補修工事の前払金として、1,000,000円を3月31日に普通預金から支払っているので、以下の仕訳がされます。
借方 前払金1,000,000円 貸方 普通預金1,000,000円
以上となります。
上記より、不適切です。
上記より、不適切です。
上記より、不適切です。
正解です。
この問題は、管理組合における特定の取引に対する適切な仕訳を選ぶものです。
管理組合の会計年度は毎年4月1日から翌年3月31日までで、発生主義会計が採用されています。
2つの異なる工事に関する費用の支払いが取引内容として挙げられています。
不適切
解説:建物附属設備費用4,000,000円と前払金1,000,000円の処理は適切だが、未払金の処理が欠けており、外壁塗装補修工事の前払い金が修繕費として計上されていない。
不適切
解説:未払金の処理が欠けており、外壁塗装補修工事の前払い金が修繕費として計上されている。
不適切
解説:未払金の処理が欠けており、外壁塗装補修工事の費用全額が修繕費として計上されている。
適切
解説:増圧直結給水ポンプ設置工事の費用4,000,000円が建物附属設備に計上され、支払済みの800,000円が前払金として処理されています。
未払いの3,200,000円が未払金として計上されており、外壁塗装補修工事の前払い金1,000,000円が前払金として計上されています。
この仕訳が会計原則に基づいており、取引の状況を正確に反映しています。
この問題を解く際には、発生主義会計の原則と仕訳の基本ルールを適用する必要があります。
工事の費用は工事完了時に計上し、未払いの費用は未払金として計上します。
また、未来の工事に対する前払い金は前払金として計上します。
適切な仕訳は、これらの会計原則に基づいて行われるべきです。