管理業務主任者の過去問
平成30年度（2018年）
問27
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問題
管理業務主任者試験 平成30年度（2018年） 問27 （訂正依頼・報告はこちら）
鉄筋コンクリート造のマンションの耐震改修の方法として、最も不適切なものはどれか。
- 給水方法を高置水槽方式から直結増圧方式に変更し、屋上の高置水槽を撤去する。
- 地震時にエキスパンションジョイント部のカバーが落下することを防止するため、そのカバーを両端で躯体に固定する。
- 構造耐力上主要な独立柱に炭素繊維シートを巻き付ける。
- 耐震設計において考慮していなかった非構造の腰壁が、構造耐力上主要な柱と接続している部分に、縁を切るためのスリットを入れる。
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この過去問の解説 （3件）
01
直結増圧方式は、水道本管から増圧給水設備（ポンプ）で直接給水する方法です。
高置水槽（貯水槽、受水槽）が不要で、耐震面、衛生面より適した方法といえます。
2:不適切です。
設問の方法ですが、カバーを片端部で躯体に固定します。
3:適切です。
炭素繊維シートを巻き付けることにより靭性、強度が増しますので、耐震改修に適した方法といえます。
4:適切です。
スリットを入れることにより腰壁の耐震性が増すことになりますので、耐震改修に適した方法といえます。
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02
耐震改修の方法についての基礎知識の問題です。基本的な知識をおさえれば大丈夫です。
適切です。
屋上の高置水槽を撤去すれば，大地震等で落下することがないので，適切です。
不適切です。
エキスパンションジョイント部は，変形に対して追随可能な接合部のことですから，カバーで固定するのは望ましくありません。
適切です。
炭素繊維シートを巻き付けると，「じん性」が向上するので，適切です。
適切です。
問題文のとおり，接続している部分に，縁を切るためのスリットを入れると，柱に動く遊びを持たせることができて，湾曲することにより，柱に粘りが出て破壊されにくくなります。
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03
この問題は、鉄筋コンクリート造のマンションの耐震改修に関する方法を評価することを目的としています。
各選択肢は、具体的な耐震改修の方法を提案し、それが適切か不適切かを判断する必要があります。
適切
解説：給水方法を高置水槽方式から直結増圧方式に変更し、屋上の高置水槽を撤去することは、耐震性を向上させる効果があります。
水槽の重量を減らすことで建物の重心を低くし、地震時の揺れの影響を軽減します。
不適切
解説：エキスパンションジョイント部のカバーを両端で躯体に固定すると、地震時の建物の変形に対応できなくなる可能性があります。
エキスパンションジョイントは建物の伸縮を可能にするための部分であり、カバーの固定はその機能を妨げるため不適切です。
適切
解説：構造耐力上主要な独立柱に炭素繊維シートを巻き付けることは、柱の強度と靭性を高め、地震時の建物の安定性を向上させます。
この方法は効果的な耐震改修手段とされています。
適切
解説：耐震設計において考慮していなかった非構造の腰壁と構造耐力上主要な柱との間にスリットを入れることで、地震時の力の伝達を遮断し、柱の安定性を保つことができます。
この方法は、非構造要素の影響を減らす効果的な手段です。
耐震改修方法を評価する際には、各手法が建物の安全性や機能に与える影響を理解することが重要です。
劣化現象や建物の構造に関する基本的な知識を持ち、それを基に各提案された改修方法の妥当性を判断します。
特に、建物の構造や機能に対する改修方法の影響を正確に理解し、それが耐震性の向上にどのように寄与するかを考慮することが重要です。
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