管理業務主任者の過去問
平成30年度(2018年)
問28

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は「施工期間を短縮するため、既存保護層(立上り部等を除く)は撤去しないで、下地調整を行った後、その上にウレタンゴム系塗膜防水を施工する。」です。

選択肢1. 冬季の工事において、外気温の著しい低下が予想されるときは、既存保護層及び防水層を撤去し、塗膜防水を施工する。

不適切です。

冬場で外気温の著しい低下が予想されるときは、塗膜防水の施工は塗膜が接着しにくいため避けた方がベターです。

選択肢2. 最上階住戸の断熱性能の向上を目的として、既存保護層(立上り部等を除く)は撤去しないで、新たに、粘着層付改質アスファルトシートを用いた常温粘着工法による改質アスファルトシート防水を施工する。

不適切です。

最上階住戸の断熱性能の向上が目的であれば、設問のような施工方法では十分とはいえません。

選択肢3. 工事費用を削減し、居住者に対する施工時の環境を改善するため、既存保護層及び防水層を撤去し、新たに熱工法によるアスファルト防水を施工する。

不適切です。

設問のような施工方法は、工事費用が嵩むことと、臭いや煙が出るため施工時の環境改善にはつながりません。

選択肢4. 施工期間を短縮するため、既存保護層(立上り部等を除く)は撤去しないで、下地調整を行った後、その上にウレタンゴム系塗膜防水を施工する。

適切です。

ウレタンゴム系の塗膜防水施工は施工期間の短縮につながります。

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02

防水についての種類と特徴の基本的知識をおさえておきましょう。

選択肢1. 冬季の工事において、外気温の著しい低下が予想されるときは、既存保護層及び防水層を撤去し、塗膜防水を施工する。

不適切です。

冬季は,外気温が低くなりますので,塗膜防水は適切ではありません。 

選択肢2. 最上階住戸の断熱性能の向上を目的として、既存保護層(立上り部等を除く)は撤去しないで、新たに、粘着層付改質アスファルトシートを用いた常温粘着工法による改質アスファルトシート防水を施工する。

不適切です。

常温粘着工法による改質アスファルトシート防水の施工では目的を達成できません。

最上階住戸の断熱性能の向上を目的とする場合には,断熱材を挟んで防水工事をするからです。 

選択肢3. 工事費用を削減し、居住者に対する施工時の環境を改善するため、既存保護層及び防水層を撤去し、新たに熱工法によるアスファルト防水を施工する。

不適切です。

熱工法ですと,臭いと煙が発生するので,居住者に対する施工時の環境改善につながりません。 

選択肢4. 施工期間を短縮するため、既存保護層(立上り部等を除く)は撤去しないで、下地調整を行った後、その上にウレタンゴム系塗膜防水を施工する。

適切です。

超速硬化タイプもあり,施工期間の短縮には有効です。 

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03

この問題では、鉄筋コンクリート造のマンションの屋上に施工されているアスファルト防水とコンクリート保護層に関連する耐震改修工事の計画方法について問われています。

適切な改修工事の方法を選ぶことが求められており、それぞれの選択肢が耐震改修に対してどのように影響を与えるかを考慮する必要があります。

選択肢1. 冬季の工事において、外気温の著しい低下が予想されるときは、既存保護層及び防水層を撤去し、塗膜防水を施工する。

不適切

解説:冬季に外気温が低下すると、塗膜防水の接着が困難になります。

このため、冬季にこの方法を採用するのは適切ではありません。

選択肢2. 最上階住戸の断熱性能の向上を目的として、既存保護層(立上り部等を除く)は撤去しないで、新たに、粘着層付改質アスファルトシートを用いた常温粘着工法による改質アスファルトシート防水を施工する。

不適切

解説:断熱性能を高めるためには、断熱材を使用した防水工事が必要です。

単に改質アスファルトシートを施工するだけでは、断熱性能の向上は期待できません。

選択肢3. 工事費用を削減し、居住者に対する施工時の環境を改善するため、既存保護層及び防水層を撤去し、新たに熱工法によるアスファルト防水を施工する。

不適切

解説:熱工法は臭いや煙が発生するため、居住者の環境に悪影響を与えます。

また、既存層の撤去には追加の工事費用がかかるため、コスト削減にはつながりません。

選択肢4. 施工期間を短縮するため、既存保護層(立上り部等を除く)は撤去しないで、下地調整を行った後、その上にウレタンゴム系塗膜防水を施工する。

適切

解説:既存の保護層をそのまま利用し、ウレタンゴム系の塗膜防水を施工することで、施工期間の短縮が可能です。

ウレタンゴム系は迅速に硬化するため、時間とコストを節約できます。

まとめ

耐震改修工事の計画においては、施工方法の選択が重要です。

特に、外気温や施工期間、工事費用、居住者の環境への影響など、多角的な視点から最適な方法を検討する必要があります。

各選択肢の特徴や効果を理解し、現場の状況に応じた適切な改修方法を選ぶことが求められています。

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