管理業務主任者の過去問
令和3年度（2021年）
問12

正解はウとエです。

ア、適切です。標準管理規約第62条関係コメントでは「預金口座に係る印鑑等の保管にあたっては、施錠の可能な場所（金庫等）に保管し、印鑑の保管と鍵の保管を理事長と副理事長に分けるなど、適切な取扱い方法を検討し、その取扱いについて総会の承認を得て細則等に定めておくことが望ましい。」としています。

イ、適切です。標準管理規約第54条1項1号で、理事会では、「収支決算案、事業報告案、収支予算案及び事業計画案」を決議することができます。

ウ、不適切です。標準管理規約第54条2項では「災害等により総会の開催が困難である場合に、応急的な修繕工事の実施等を理事会で決議したときには、理事会は、当該工事の実施に充てるための資金の借入れ及び修繕積立金の取崩しについて決議することができる」としています。

エ、不適切です。標準管理規約第48条7号では、「修繕積立金の保管及び運用方法」は、総会の決議を経なければなりません。

ア.適切

マンション標準管理規約　第62条（預金口座の開設）コメント

預金口座に係る印鑑等の保管にあたっては、施錠の可能な場所（金庫等）に保管し、印鑑の保管と鍵の保管を理事長と副理事長に分けるなど、適切な取扱い方法を検討し、その取扱いについて総会の承認を得て細則等に定めておくことが望ましい。

マンション標準管理規約コメントからの問題で本肢は適切です。

イ.適切

マンション標準管理規約　第54条（議決事項）

1項　理事会は、この規約に別に定めるもののほか、次の各号に掲げる事項を決議する。

一　収支決算案、事業報告案、収支予算案及び事業計画案

収支決算案、事業報告案、収支予算案及び事業計画案は理事会決議事項であり本肢は適切です。

ウ.不適切

マンション標準管理規約　第54条（議決事項）

2項　第48条の規定にかかわらず、理事会は、前項第十号の決議をした場合においては、当該決議に係る応急的な修繕工事の実施に充てるための資金の借入れ及び修繕積立金の取崩しについて決議することができる。

上記がマンション標準管理規約で定められており本肢は不適切です。

エ.不適切

マンション標準管理規約　第48条（議決事項）

次の各号に掲げる事項については、総会の決議を経なければならない。

七　第28条第2項及び第3項に定める建替え等に係る計画又は設計等の経費のための修繕積立金の取崩し

総会決議が必要であり本肢は不適切です。

ウ・エが不適切で正解は2つです。

この問題は、標準管理規約（単棟型）に基づいて、管理組合の会計処理や決定プロセスに関する記述の正確性を問うものです。

具体的には、預金口座の印鑑保管、理事会の議決事項、緊急時の修繕工事決議、修繕積立金の運用方法に関する記述が取り上げられています。