管理業務主任者 過去問
令和4年度(2022年)
問23

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問題

管理業務主任者試験 令和4年度(2022年) 問23 (訂正依頼・報告はこちら)

換気設備に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
  • 全熱交換型の換気は、「第1種換気方式」である。
  • 建築基準法によれば、居室には、政令で定める技術的基準に従って換気設備を設けた場合を除いて、換気のための窓その他の開口部を設け、その換気に有効な部分の面積は、その居室の床面積に対して、20分の1以上としなければならない。
  • 換気効率の指標の一つである「空気齢」は、その数値が小さいほど、その地点に供給される空気が汚染されている可能性が高い。
  • 建築基準法によれば、建築物の調理室等で火を使用する設備又は器具の近くに排気フードを有する排気筒を設ける場合においては、排気フードは、不燃材料で造らなければならない。

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この過去問の解説 (2件)

01

換気設備に関する問題はコロナ禍以降重要度が高まっています。

選択肢1. 全熱交換型の換気は、「第1種換気方式」である。

適切。全熱交換型の換気は、外気から取り入れた空気を室内の温度や湿度に近づけて換気をするので、より快適な住環境を保つことができます。

なお、以下は頻出論点なので覚えておきましょう。

 

種|給気|排気|圧力|使用場所

--------------

|機械|機械|無圧|レストランの厨房

2|機械|自然|正圧|手術室

3|自然|機械|負圧|一般家庭のキッチン

選択肢2. 建築基準法によれば、居室には、政令で定める技術的基準に従って換気設備を設けた場合を除いて、換気のための窓その他の開口部を設け、その換気に有効な部分の面積は、その居室の床面積に対して、20分の1以上としなければならない。

適切。居室には換気のための窓その他の開口部を設け、その換気に有効な部分の面積は、その居室の床面積に対して、20分の1以上としなければなりません。

ただし、政令で定める技術的基準に従って換気設備を設けた場合においては、この限りではありません(建築基準法28条2項)。

選択肢3. 換気効率の指標の一つである「空気齢」は、その数値が小さいほど、その地点に供給される空気が汚染されている可能性が高い。

不適切。空気の年は若いほうが新鮮です。

したがって、換気効率の指標の一つである「空気齢」は、その数値が小さいほど、その地点に供給される空気が汚染されている可能性が低く、数値が大きいほど、その地点に供給される空気が汚染されている可能性が高いといえます。

選択肢4. 建築基準法によれば、建築物の調理室等で火を使用する設備又は器具の近くに排気フードを有する排気筒を設ける場合においては、排気フードは、不燃材料で造らなければならない。

適切。本肢の通りです(建築基準法施行令20条の3第2項4号)。

抽象的な用語が並んでいますが、自分の住まいをイメージすると理解しやすくなります。

 

・建築物の調理室等:キッチン

・火を使用する設備:コンロ

・排気フード:換気扇を覆っているもの

・排気筒:外壁に取り付けられた筒

まとめ

いずれも過去問演習によって正解に導ける論点です。

換気設備についてはコロナ禍以降重要度が高まっていますので、しっかり理解しておきましょう。

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02

本問は住宅の換気に関する網羅的な知識を問う問題です。
数字は知らないとどうしようもありませんが、本問自体は、常識的判断力があれば解ける問題です。

選択肢1. 全熱交換型の換気は、「第1種換気方式」である。

「最も不適切」ではありません。

 

全熱交換型の換気設備は第1種換気方式です。

 

全熱交換型換気設備とは、冷暖房効率の低下を防ぐために給気と排気で熱交換を行って換気による温度変化を減らす機能を備えた換気設備で、更に水蒸気の結露により放出される潜熱(*)も熱交換することで湿度調節の機能も備えたものです(湿度調整機能のないものは、顕熱(**)交換型と言います)。

 

(*)物質の態が変化するときに必要な熱エネルギーで、態変化に伴い物質から放出又は物質に吸収されます。

水蒸気(気体)が結露により水(液体)に態変化する際に潜熱である凝集熱が放出されます。
(**)顕熱とは、物質の温度を上昇させる熱のことです。

簡単に言うと、温度計で変化が目に見えるから顕(あら)わな熱で顕熱(けんねつ)、目に見えないから潜(ひそ)んだ熱で潜熱(せんねつ)ということです。

 

換気設備には大きく分けて自然換気方式と機械換気方式があります。
自然換気方式は大気圧の差により換気を行う受動型の換気方式です。
機械換気方式は機械で強制的に空気を移動させる能動型の換気方式です。


機械換気方式には3種類あります。
給気と排気両方を機械で強制的に行う第1種換気方式
給気のみを機械で強制的に行う第2種換気方式
排気のみを機械で強制的に行う第3種換気方式

 

マンションなどの住宅では第3種が主流ですが第1種の採用も増えています。

 

第1種換気方式は、給排気両方を強制的に行うので、確実に計算通りの換気ができます。
技術的構造的には、熱交換型換気設備が第1種でなければならない必然性はない思いますが、実際の製品としては熱交換型換気設備は第1種です(商品性、性能、効率などが理由ではないかと推測しますが、ちょっと判りません)。

 

第2種換気方式は、給気を強制的に行うので空気を室内に押し込むことになります。そのため室内が正圧(大気圧よりも気圧が高い状態)になるので、給気口以外からの空気の流入が起こりにくく、クリーンルームなど室内の空気を清浄に保つ必要のあるところで利用されます。

 

第3種換気方式は、排気を強制的に行うので空気を室内から吸い出すことになります。そのため室内が負圧(大気圧よりも気圧が低い状態)になるので、排気口以外から空気が漏れにくくなり、トイレなど臭いが外部に無秩序に漏れて欲しくない所で利用されます。

選択肢2. 建築基準法によれば、居室には、政令で定める技術的基準に従って換気設備を設けた場合を除いて、換気のための窓その他の開口部を設け、その換気に有効な部分の面積は、その居室の床面積に対して、20分の1以上としなければならない。

「最も不適切」ではありません。

 

居室には、床面積の1/20以上の換気のための開口部が必要です。

 

建築基準法第28条第2項「居室には換気のための窓その他の開口部を設け、その換気に有効な部分の面積は、その居室の床面積に対して、二十分の一以上としなければならない。ただし、政令で定める技術的基準に従つて換気設備を設けた場合においては、この限りでない。」

 

これは数字を憶えていなければどうしようもありません。
1/20という数字の根拠は判りません。

選択肢3. 換気効率の指標の一つである「空気齢」は、その数値が小さいほど、その地点に供給される空気が汚染されている可能性が高い。

「最も不適切」です。よってこの肢が正解です。

 

空気齢とは、室内に入った空気が特定の地点に到達するまでにかかる時間を表します。
つまり、値が小さいほど早く到達するということであり、到達が早ければそれだけ汚染が進んでいないことになります。

 

この言葉を初めて聞いたとしても、空気「齢」という表現から空気の時間経過による“老化ないし劣化”具合のことだろうという想像ができると思います。そうすると誤りだと判断できます。
ある意味国語の問題ですね。

選択肢4. 建築基準法によれば、建築物の調理室等で火を使用する設備又は器具の近くに排気フードを有する排気筒を設ける場合においては、排気フードは、不燃材料で造らなければならない。

「最も不適切」ではありません。

 

火を使用する設備又は器具の近くに排気フードを有する排気筒を設置する場合は、排気フードは不燃材料で造る必要があります。

 

建築基準法施行令第20条の3第2項第4号「火を使用する設備又は器具の近くに排気フードを有する排気筒を設ける場合においては、排気フードは、不燃材料で造ること。」

 

火を使用する場合には排気が高温になる可能性がありますから、火災予防のために排気フードを不燃材料にするのは当然と判るでしょう。

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