1級管工事施工管理技士の過去問
平成30年度(2018年)
問題A 問12

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問題

1級 管工事施工管理技術検定試験 平成30年度(2018年) 学科試験 問題A 問12 (訂正依頼・報告はこちら)

三相誘導電動機の回路に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 出力が0.2kW以下の電動機は、過負荷保護装置の設置を省略することができる。
  • スターデルタ始動方式の始動トルクは、じか入れ始動方式の1/√3となる。
  • じか入れ始動方式では、一般的に、始動電流は定格電流の5〜7倍となる。
  • インバータの一次側に設置する漏電遮断器は、高調波・サージ対応品の使用が望ましい。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解 2

1 出力が0.2kW以下の電動機は、過負荷保護装置の設置を省略することができます。

2  スターデルタ始動方式の始動トルクは、じか入れ始動方式の1/3となる。

3 じか入れ始動方式では、一般的に、始動電流は定格電流の5〜7倍となるので大型の機械では基本的に使用いたしません。

4 上記の通りになります。

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02

三相誘導電動機の回路に関する問題です。

選択肢1. 出力が0.2kW以下の電動機は、過負荷保護装置の設置を省略することができる。

適当です。

出力が0.2kW以下の電動機は、過負荷保護装置の設置を省略できます。

選択肢2. スターデルタ始動方式の始動トルクは、じか入れ始動方式の1/√3となる。

適当ではありません。

スターデルタ始動方式とは、電動機の始動電流を制限するのに最も簡易な減電圧始動方式です。

始動トルクはじか入れ始動方式の「1/3」となります。

選択肢3. じか入れ始動方式では、一般的に、始動電流は定格電流の5〜7倍となる。

適当です。

じか入れ始動方式は比較的小容量の電動機で使用されます。始動電流は定格電流の5〜7倍となります。

選択肢4. インバータの一次側に設置する漏電遮断器は、高調波・サージ対応品の使用が望ましい。

適当です。

インバータの一次側に設置する漏電遮断器に関して述べており、本文のとおり高調波・サージ対応品の使用が望ましいです。

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03

三相誘導電動機の電気回路に関する問題です。

選択肢1. 出力が0.2kW以下の電動機は、過負荷保護装置の設置を省略することができる。

問題文の通りです

 

「電技解釈第153条(【電動機の過負荷保護装置の施設)」には、次のように規定されています。

【 屋内に施設する電動機には、電動機が焼損するような過電流を生じた場合、自動的にこれを阻止するか警報を発する装置を設ける。

ただし、次の各号のどれかが当てはまれば、設けなくともよい

1) 電動機運転中、常に取扱者が監視できる位置に施設する場合

2) 電動機の構造上か負荷の性質上、電動機の巻線に電動機を焼損する過電流を生じることがない場合

3) 電動機が単相で、電源側電路に施設する過電流遮断器の定格電流が15A(配線用遮断器なら20A)以下の場合

4) 電動機の出力が0.2 W以下の場合

選択肢2. スターデルタ始動方式の始動トルクは、じか入れ始動方式の1/√3となる。

スターデルタ始動方式の始動トルクは、じか入れ始動方式の、1/√3ではなく1/3となります

 

電動機の始動法には、じか入れ方式とスターデルタ方式、他があります。

電動機の出力が大きい場合には、じか入れ方式では、始動時に定格電流の7倍程度の電流が流れ、周囲の負荷に変動を与える、回路が遮断するなど起こる可能性が高くなります。

 

そのため、スターデルタ方式では、始動時にはスターデルタ接続として始動電流を減少させ、運転が定常化してから、元の接続に戻す方式です。

スターデルタ方式では、じか入れ方式に比べ、巻線電圧が 1/√3となって、電流とトルクが1/3に減少します

選択肢3. じか入れ始動方式では、一般的に、始動電流は定格電流の5〜7倍となる。

問題文の通りです

 

じか入れ始動方式は、始動時に電動機回路を直接電源に接続するため、定格電流の数倍の電流が流れ、始動トルクは1.5倍程度になります。

じか入れ始動方式は回路が簡単にできるため、一般には、小容量のかご形電動機で採用されます。

選択肢4. インバータの一次側に設置する漏電遮断器は、高調波・サージ対応品の使用が望ましい。

問題文の通りです

 

インバータ電源部には、短絡に備えて漏電遮断器を設置します。

電源部ではサイリスタによって電流裁断が起こり、そのため高調波が発生して、電源ラインにノイズが発生し、電子機器の誤動作や進相コンデンサの発熱が起こります。その防止対策として、フィルターなどの高調波除去対策を講じることが必要です。

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