1級管工事施工管理技士の過去問
令和5年度(2023年)
問題A 問1
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問題
1級 管工事施工管理技術検定試験 令和5年度(2023年) 学科試験 問題A 問1 (訂正依頼・報告はこちら)
地球環境問題に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 温室効果ガスとは、二酸化炭素、メタン等で、「地球温暖化対策の推進に関する法律」には、対象とするガスが定義されている。
- ハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)は、機器等での使用は禁止されていないが、国内生産は全廃されている。
- アンモニアは、オゾン層破壊係数がOの自然冷媒であるが、毒性や可燃性があり地球温暖化係数も大きい。
- 温室効果とは、日射エネルギーにより加熱された地表面からの熱放射の一部を、大気中の水蒸気、二酸化炭素等が吸収することで、大気が一定の温度に保たれることをいう。
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この過去問の解説 (1件)
01
地球環境に関する定義や現状状態などに関連する問題です。
正
温室効果ガスは、「地球温暖化対策の推進に関する法律」では、次のように定義されています。
1.酸化炭素、2.メタン、3.一酸化二窒素、4.ハイドロフルオロカーボンのうち政令で定めるもの、5.パーフルオロカーボンのうち政令で定めるもの、6.ふっ化硫黄
7.ふっ化窒素
温室効果ガスは、濃度の増加によって地球全体の温度が上昇し、地球温暖化を促進する物質
以上の7種類の物質です。
正
オゾン層は生物に有害な紫外線を吸収する物質ですが、オゾンはハロゲンを含むフロンが紫外線で分解され塩素を発生すると、その塩素がオゾンを破壊します。
フロンは全廃が決まり排除されていますが、フロンの代替えの1つに、ハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)があり、普及してきました。
HCFCは水素で分解されオゾンへの影響は少ないとされていましたが、ゼロではないため、生産・輸出入が禁止されています。
そのためすでに生産されて存在するHCFCは、機器で使用されていますが、国内生産は全廃です。
誤
オゾン破壊係数は、CFC-11を1.0とした場合、大気中に放出されたオゾン層への破壊効果の相対値を表す係数です。アンモニアは「0」です。
地球温暖化係数は(GWP)は、二酸化炭素を基準に1として、他の温室効果ガスがどれだけ温暖能力があるかを示した値です。例えば、メタンは23、フロンは数100倍~数万倍です。
アンモニアの地球温暖化係数は、「0」です。
アンモニアは、可燃性ガスで、可燃濃度範囲は15〜33vol %ですが、発火温度は630℃以上です。
アンモニアには、また、腐食性と発熱性があって、眼・皮膚・口や気道粘膜に即時的に損傷を起こす可能性があり、有害ガスです。(医学的には毒とは言えませんが、一般的には毒性と言われる場合があります。)
以上から、地球温暖化係数も大きいは、明らかな誤りです。
正
太陽エネルギーが地球表面が暖められ、地表面から熱(赤外線エネルギー)が大気外(宇宙)に放射する仕組みに対し、大気中に蒸気や二酸化炭素があると、放射熱の一部を吸収して大気が暖められます。
これが温室効果です。大気が一定の温度かどうかは、これまでの地球の歴史から、二酸化炭素の大気中の量が変わり、地球の温度が変動していることから、必ずしも言えません。
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