1級管工事施工管理技士の過去問
令和5年度(2023年)
問題A 問10
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問題
1級 管工事施工管理技術検定試験 令和5年度(2023年) 学科試験 問題A 問10 (訂正依頼・報告はこちら)
金属材料の腐食に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 異種金属接触腐食とは、貴な金属と卑な金属が水中等で接触することにより、卑な金属が腐食することをいう。
- 開放系配管における炭素鋼の腐食速度は、水温の上昇とともに増加し80℃あたりを境に減少する。
- 炭素鋼は、管内流速が速くなると腐食速度は減少するが、金属表面の不動態化が促進される流速域だけは腐食速度が増加する。
- すきま腐食とは、配管のフランジ接合部等のわずかなすきま部において酸素濃淡電池を構成し腐食を起こすことをいう。
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この過去問の解説 (1件)
01
金属材料の腐食に関する問題です。
正
問題文は正解です。
貴な金属と卑な金属の組み合わせでは、それぞれの電位差により電池を形成します。
電位の低い卑な貴族は、陽極となり、出にの高い貴な金属は陰極となり、陽極側はイオン化して溶出するため、卑な貴族の腐食が進行します。
正
問題文は正解です。
化学反応は温度の上昇とともに反応速度が上がりますが、腐蝕も化学反応の1つです。
溶存酸素を含む水中で、鉄の温度に対する腐食への影響は、開放系の給湯配管では、温度の上昇とともに腐食が進みますが、80℃を上限として腐食が減少します。
理由は、水中の溶存酸素が急激に放出され、腐蝕が低下するためです。
なお、密閉系では溶存酸素が逃げることができないため、腐蝕が温度上昇とともに増加します。
誤
問題文は、全体的に誤りです。
流速と腐蝕との関係は、次の1)~3)の順序で進みます。
1) 流速が増すと溶存酸素の供給量が増えるため、腐蝕速度が増加します。
2)しかし、ある流速に達すると、十分に金属面への酸素の拡散が進むため、金属表面は不働態化が進んで、腐蝕速度が減少します。
3) 流速がさらに増すと、流体の持つ物理的侵食作用が働き、不働態膜の破壊が起こるため、腐蝕速度が再び増加し始めます。
正
問題文は正解です。
すき間部は酸素が拡散されずに不働態形成や保持ができなくなり、すき間の奥側を陽極とした酸素濃淡電池ができて腐蝕が起こります。
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