1級管工事施工管理技士の過去問
令和5年度(2023年)
問題B 問29

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問題

1級 管工事施工管理技術検定試験 令和5年度(2023年) 学科試験 問題B 問29 (訂正依頼・報告はこちら)

ダクト及びダクト附属品の施工に関する記述のうち、適当でないものはどれか。適当でないものは二つあるので、二つとも答えなさい。
  • スパイラルダクトの横走りダクトの吊り間隔は、4,000mm以下とする。
  • 共板フランジ工法のフランジ押さえ金具は、ダクト寸法にかかわらずフランジ辺の中央に1箇所取り付ける。
  • 排煙ダクトに使用する亜鉛鉄板製の長方形ダクトは、高圧ダクトの板厚とする。
  • 変風量(VAV)ユニットは、ユニット入口側ダクト長辺の寸法と同じ長さの直管を上流側に設け取り付ける。

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この過去問の解説 (1件)

01

ダクト及びダクト附属品の施工に関する問題です。

選択肢1. スパイラルダクトの横走りダクトの吊り間隔は、4,000mm以下とする。

国営設第 75 号(公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)令和4年版)により、次のように定められています。

「横走りダクトは、標準図(ダクトの吊り金物・形鋼振れ止め支持要領)に準じた吊りを行う。

吊り間隔は、スパイラルダクトは 4,000mm 以下、円形ダクトは 3,640mm 以下とする。」

選択肢2. 共板フランジ工法のフランジ押さえ金具は、ダクト寸法にかかわらずフランジ辺の中央に1箇所取り付ける。

共板工法ダクトの接続は、ダクトを折り曲げて製作したフランジに、ボルトナットで4隅を固定しますが、縦横のダクトの接続部は、フランジ押え金具を使用して、フランジの気密性と強度を維持します。

取付け間隔は、対向外の2隅間には、隅から150mm以下、フランジ押さえが150mm、そこから200mm以下の間隔でフランジ押さえ、というように押さえ金具を取付けます。

 

したがって、ダクトの1辺の長さが短ければ、フランジ辺の中央に1箇所も可能ですが、通常は、ダクトの1辺にフランジ押さえを2箇所以上取付けます

選択肢3. 排煙ダクトに使用する亜鉛鉄板製の長方形ダクトは、高圧ダクトの板厚とする。

排煙ダクトの温度は排煙により高くなっているため、通常のダクトより堅ろうで漏えいの少ない材質が必要です。

よって、排煙用の亜鉛鉄板製長方形ダクト板厚は暑いものを選び、高圧ダクト用の板厚の材料が選ばれます。

 

      高圧ダクト(長方形)

ダクトの長辺板厚
450 mm以下0.8 mm
450 mmを超えて1200 mm以下1.0 mm
1200 mmを超える1.2 mm

選択肢4. 変風量(VAV)ユニットは、ユニット入口側ダクト長辺の寸法と同じ長さの直管を上流側に設け取り付ける。

ユニット入口には、最低4W(W:ダクトの長辺長さ)の直間部を設け、ユニット本体整流部に取付けます。

変風量ユニットは、サーモスタット信号で風量を調整し、室内温度を制御します。

変風量ユニットは、直前にあるダクト内の流れが整流されていることが必要になりますので、ユニット前のダクト長さはできるだけ長い直間部が必要です。

もし十分な直間部が取れない場合には、ガイドベーン取付けて流れの整流化を図ります。

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