2級管工事施工管理技士 過去問
令和2年度(2020年)
問3 (1 問3)

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問題

2級管工事施工管理技士試験 令和2年度(2020年) 問3(1 問3) (訂正依頼・報告はこちら)

流体に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 流体が直管路を満流で流れる場合、圧力損失の大きさは、平均流速と関係しない。
  • ウォーターハンマーによる圧力波の伝わる速度は、管の内径や肉厚と関係している。
  • 毛管現象は、液柱に作用する重力と表面張力の鉛直成分とのつり合いによるものである。
  • ピトー管は、流速の測定に用いられる。

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この過去問の解説 (2件)

01

①誤 摩擦圧力損失[ΔP]は、以下のように計算されます。

   ΔP = λ ・ l/d ・ (ρ・u^2)/2

    λ:管摩擦係数

    l:配管長さ

    d:配管直径

    ρ:流体密度

    u:平均流速

②正 水撃による圧力波の伝播速度 a は、Allieviの式で計算されます。

   a = √[(k/ρ)/{1 + (k/E)(d/t)}]

    a:圧力波伝播速度[m/s]

    k:流体の体積弾性率[Pa]

    ρ:流体密度[kg/m3]

    E:管のヤング率[Pa]

    d:管の内径[m]

    t:管の厚み[m]


③正 毛管現象による上昇量(下降量)は、以下のように計算されます。

   ρg (πd2/4) h − πdTcosθ = 0

    ρ:液体の密度[kg/m3]

    g:重力加速度[m/s2]

    d:液体柱の直径[m]

    T:表面張力[N/m]

    θ:接触角[rad]


④正 ピトー管は、流体の流れの速さを測定する計測器です。

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02

流体に関する問題です。

選択肢1. 流体が直管路を満流で流れる場合、圧力損失の大きさは、平均流速と関係しない。

流体が直管路を満流で流れる場合、圧力損失の大きさは、平均流速に関係する

 

流体が運動すると、流体と流体の間および流体と管壁との間で流体の粘性のために摩擦が生じ、抵抗となって流体のエネルギーを失わせ、圧力損失が起こります。

圧力損失Δpは、ダルシ―ワイスバッハによって、次のような式で表されます。

Δp=λ×(l/d)×(ρ・v2/2)

λ:摩擦係数、l:長さ、d:径、ρ:密度、v流速

選択肢2. ウォーターハンマーによる圧力波の伝わる速度は、管の内径や肉厚と関係している。

問題文の内容通りです

 

ウォーターハンマーによる圧力波の伝播速度 a は、次式で表されます。

a=a0/√(1+a02×ρ0×D/(E・S))

a0:液中音速、E:管材料ヤング率、D:管内径S:管肉厚

選択肢3. 毛管現象は、液柱に作用する重力と表面張力の鉛直成分とのつり合いによるものである。

問題文の内容通りです

 

毛管現象は、液体中に細い管を鉛直に挿入したとき、液体が上昇か下降する現象です。

この現象は、液柱に作用する重力と表面張力の鉛直成分が、つり合うことで起こります。

選択肢4. ピトー管は、流速の測定に用いられる。

問題文の内容通りです

 

水平管中を流れる流体の流速を測定するのがピトー管で、下図に原理図を示します。

(1)が全圧、(2)が静圧を測定する孔で、これにベルヌーイの定理を適用します。

(1)で流速が0となることから、流体流速 vは、次式で得られます。

v=√((2(p1-p2))/(ρ))

(p1-p2)/ρg=hから、

v=√(2gh)

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