2級管工事施工管理技士 過去問
令和4年度(2022年)前期
問5 (ユニットA 問5)
問題文
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問題
2級管工事施工管理技士試験 令和4年度(2022年)前期 問5(ユニットA 問5) (訂正依頼・報告はこちら)
- 進相コンデンサ ――――――― 回路の力率を改善できる。
- 3Eリレー(保護継電器) ――― 回路の逆相(反相)を保護できる。
- 全電圧始動(直入始動) ――― 始動時のトルクを制御できる。
- スターデルタ始動 ―――――― 始動時の電流を抑制できる。
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この過去問の解説 (2件)
01
以下に機器・方式の名称と特徴を記載します。
進相(しんそう)コンデンサ:電流と電圧の時間のずれによってロスとなる電流を減らし、回路の力率(りきりつ)を改善する、蓄電機能を持つ機器
3Eリレー(保護継電器ほごけいでんき):電気回路の過不足を検知し、必要に応じて回路を遮断したり非常用発電機を稼働させるための指令を行う(中継を行う)機器
全電圧始動(直入始動):直接モーターに電源を接続する始動方式で、始動直後は定格電流の5-7倍もの大きな電流が流れる
スターデルタ始動:全電圧始動と比較すると複雑な構造で、スター結線(けっせん)部分とデルタ結線(けっせん)部分をつなぎ合わせた始動方式。始動直後はスター結線に電流が流れ、すぐにデルタ結線に電流を流すことで大きな電流が流れる(回路に負荷がかかる)のを制御することができる
これらを理解したうえで、設問を読んでいきましょう。
力率は電流と電圧の時間のずれの割合を意味するため、冒頭の説明と合致します。
3EリレーのEは、Element (要素)を意味し、過負荷、欠相、逆相を検知することができる保護継電器をいいます。1Eや2Eには逆相は検知できないため、数字が大きくなるほど性能が良くなるといえます。
適当ではありません。
トルク(torque)とは、ねじりの強さを意味し、ここではモーターの回転に使用する力の大きさとなります。全電圧始動方式は定格電流よりも非常に大きな電流が流れるため、トルクを制御することはできません。
スター結線(Yのような形状をした回路)へ電流を流すと電流量が小さくなり、その後自動的にデルタ結線(三角形の形状の回路)へ切り替えることで電流量が大きくなります。そのため始動にかかるときのみ電流を抑制することができます。
この問題は過去に1級の管工事施工管理技士試験での内容も含まれていますので専門的な内容ではありますが、どうしてもわからない場合は最低限3Eリレーの3要素(過負荷、欠相、逆相の検知)を覚えておけば問題ないでしょう。
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02
電気設備の「機器又は方式」と「特徴」に関する問題です。
正
正しい組み合わせです。
交流電源の電動機のような回路には、内蔵しているコイルの影響で、電圧に対して位相差で電流が遅れることが起こり、力率が悪くなります。
改善するには、回路に進相コンデンサを入れて、力率改善を図ります。
力率改善により、電力損失が小さくなり、電圧降下も改善できます。
正
正しい組み合わせです。
保護継電器は、過負荷、欠相(三相の内1相が断となり、単相電圧がかかる)、逆相(回転磁界が逆回転になる)などが生じたときに、主回路の開放を指令する継電器です。
3Eは、過負荷欠相逆相運転防止継電器で、過負荷欠相の他に、逆相検出を組み込んだサーマルリレーです。
なお、1Eは過負荷継電器、2Eは過負荷欠相運転防止継電器です。
誤
全電圧始動(直入始動) ――― 始動時のトルクを制御できない。
直入始動は、三相誘導電動機の始動法の1つで、電動機に直接電源電圧を加えて始動する方式で、定格電流の5倍から7倍の大きさの電流が掛かり、始動トルクは、前負荷トルクの1.5倍ほどかかります。
小容量の電動機向けの始動法で、大容量電動機では、大電流により回路遮断のおそれがあります。
始動時のトルクは、前述のとおりで、初めから全トルクがかかるため、トルク制御はできません。
正
正しい組み合わせです。
スターデルタ始動は、三相誘導電動機の始動法の1つで、電源投入しても直入始動の回路では動作せず、スターデルタ回路で始動します。
スターデルタ回路は、電動機1次巻線を始動時に、電源回路にスター形接続回路で唱道することで、巻線で夏を1/√3 に減圧し、減少した始動電流で始動します。
電動機が、定格回転数に近づいたときに、デルタ接続に切り替えて正常運転に入ります。
スターデルタ始動により、始動電流と始動トルクは、直入れ式に比べ、1/3 となります。
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