2級管工事施工管理技士の過去問
令和4年度(2022年)前期
1 問6
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
2級 管工事施工管理技術検定試験 令和4年度(2022年)前期 1 問6 (訂正依頼・報告はこちら)
コンクリート打設後の初期養生に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 硬化中のコンクリートに振動を与えると、締め固め効果が高まる。
- 養生温度が低い場合は、高い場合よりもコンクリートの強度の発現が遅い。
- コンクリートの露出面をシートで覆い、直射日光や風から保護する。
- 湿潤養生は、コンクリートの強度の発現をより促進させる。
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (1件)
01
コンクリートに関する用語ついて、以下に説明を記載します。
コンクリート:主にセメント、砂(細骨材さいこつざい)、砂利(粗骨材そこつざい)、混和剤により構成され硬化したもので、住宅や災害を予防するための構造物(堰堤えんてい)、橋梁やダムのほか二次製品として小規模な形状のものなど様々なところで用いられます。
また、引張強度を補填するために、コンクリート内に鉄筋を配置した、鉄筋コンクリートとするものが一般的です。
適当ではありません。
コンクリートは硬化前の状態(フレッシュコンクリート)で練り始めから120分まで(普通、気温25度未満の条件下)は振動を与えても問題ありませんが、場合によっては硬化し始める時間がずれる場合もありますので注意しましょう。硬化し始めてから振動を与えると、コンクリートの流動性が失われているため、ひび割れや破損の原因となります。また、一定の強度が出るまでは重量物を上に置くなどの外力も加えることはできません。
コンクリートの硬化の際は化学反応が起こっているため、発熱します。コンクリートの発熱量が大きいほど反応が急激に行われ、体積変化が顕著になり、初期ひび割れの原因となります。
そのため、養生(ようじょう)温度を低く保つことで、化学反応時の急激な温度変化を抑えながら(体積変化が緩やかに)硬化していくため、コンクリートの強度の発現は遅くなるものの、ひび割れは起こりにくいといわれています(実際は対策を施してもひび割れを起こすこともあるため、一概にはいえません)。
コンクリートの初期は水とセメント、骨材との化学反応により硬化(発熱)するため、湿潤(しつじゅん)状態での養生が必須となります。露出面は外気や太陽光、露出面の勾配などが要因となり、乾燥することもあるので、乾燥しないように定期的に散水を行う、シートで覆い蒸発を防ぐなどの対策が必要です。
コンクリートの強度発現は、水とセメントの接触での水和(すいわ)反応によるため、強度が出るまでは湿潤状態にしておかなければなりません。
水和反応を起こすことで、セメントに含まれているカルシウム、ケイ素、アルミニウム、鉄のうち、カルシウムイオンが溶け出し、微細な水和生成物が作られ、隙間を埋めるようにして水素結合により凝結(ぎょうけつ)します。
コンクリートは管工事のみならず土木や建築工事でも取り扱われるため、非常に重要な内容となります。湿潤養生や打ち込み完了までの時間、気温、コンクリートの種類(普通ポルトランド、高炉セメントなど)、養生の日数、水平部と鉛直部の型枠の脱型までの日数など条件によって全く異なりますので、間違えないように理解しておきましょう。
参考になった数31
この解説の修正を提案する
前の問題(問5)へ
令和4年度(2022年)前期問題一覧
次の問題(問1)へ