2級管工事施工管理技士 過去問
令和4年度(2022年)前期
問7 (ユニットB 問1)

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問題

2級管工事施工管理技士試験 令和4年度(2022年)前期 問7(ユニットB 問1) (訂正依頼・報告はこちら)

定風量単一ダクト方式に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 送風量を一定にして送風温度を変化させる。
  • 各室ごとの温度制御が容易である。
  • 一般的に、空調機は機械室にあるため、維持管理が容易である。
  • 送風量が多いため、室内の清浄度を保ちやすい。

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この過去問の解説 (2件)

01

定風量単一(ていふうりょうたんいつ)ダクト方式:CAV(Constant Air Volume System)は常に一定の空気を送り込む空調システムで、クリーンルームや手術室に使用されています。

選択肢1. 送風量を一定にして送風温度を変化させる。

名称の通り、一定の風量という意味ですので、温度を変えることで空調の役割を果たしています。

選択肢2. 各室ごとの温度制御が容易である。

適当ではありません

各室ごとの温度制御は困難です。また、部屋ごとに停止や運転、湿度の調節もできないので、いったん稼働するとすべての部屋が同一条件となります。

各室ごとの温度制御はVAV(変風量単一ダクト方式)が可能となります

選択肢3. 一般的に、空調機は機械室にあるため、維持管理が容易である。

機械室にはフィルター、冷却コイル、加熱コイル、加湿器が備え付けられており、冷却加温と湿度も調整を行うことができます。その他は送風装置とダクトによるため、シンプルな構造となっています。

選択肢4. 送風量が多いため、室内の清浄度を保ちやすい。

常に一定の風量を維持して全部屋へ送風するため、設問の通り送風量が多いです。

室内は送風によって正圧を保つため、クリーンルームや清浄を保つ部屋として利用されます。

まとめ

CAVは構造がシンプルであるため、VAVよりコスト面でも安価ですが、部屋ごとの制御が難しいため、同一条件を満たす部屋でなければ使用が難しいかと思います。

メリットデメリットを踏まえたうえで設置を行いましょう。

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02

定風量単一ダクト方式に関する問題です。

選択肢1. 送風量を一定にして送風温度を変化させる。

正しい組み合わせです

 

定風量単一ダクト方式では、中央に設置した空調機から作られた調和空気を、各室に1本のダクトで送り出され、空調機の受け持つゾーンの室内サーモスタットで温湿度を調整し、一定風量で各室に送風します。

選択肢2. 各室ごとの温度制御が容易である。

各室ごとの温度制御は容易でない

 

空調機の受け持つゾーンの室内サーモスタットで温度調節弁を、ヒューミディスタットで湿度調節弁を動作させて、送風空気の温・湿度を調整します。

しかし、各室間での時間別負荷変動パターンが異なる建物では、各室間の温度・湿度のアンバランスが生じやすく、ゾーンごとに再熱器を設ける、ゾーンごとに空調機を置くなどの対応が必要です。

選択肢3. 一般的に、空調機は機械室にあるため、維持管理が容易である。

正しい組み合わせです

 

空調機は主機械室に設置するため、冷温水管や電気配線が各室ごとに分散されず、運転・管理が容易です。

また、空調機の送風機も分散されず、消音計画が容易です。

 

ただし、部屋ごとの個別空調の運転・停止ができない、将来の用途変更や負荷増加などへの対応が難しくなります。

選択肢4. 送風量が多いため、室内の清浄度を保ちやすい。

正しい組み合わせです

 

定風量単一ダクト方式は、高度な空気処理が可能で、恒温・恒湿・無塵・無騒音などの高度環境が必要な場合に有効です。

例えば、クリーンルーム、手術室、放送スタジオなどで多く採用されます。

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