2級管工事施工管理技士 過去問
令和4年度(2022年)前期
問51 (ユニットF 問3)

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問題

2級管工事施工管理技士試験 令和4年度(2022年)前期 問51(ユニットF 問3) (訂正依頼・報告はこちら)

配管及び配管附属品の施工に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
適当でないものは二つあるので、二つとも答えなさい。
  • 飲料用タンクに設ける間接排水管の最小排水口空間は、100mmとする。
  • フレキシブルジョイントは、温水配管の熱収縮を吸収するために使用する。
  • 給水栓には、クロスコネクションが起きないように吐水口空間を設ける。
  • 鋼管のねじ接合においては、余ねじ部に錆止めペイントを塗布する。

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この過去問の解説 (2件)

01

この問題は法令に記載のものから基礎化学的な問題もあり、幅が広い分野の出題となっています。問題のはじめの方は難しい内容が多い傾向にありますので、解くことが難しい場合は一度保留してほかの問題を先に取り組むのも時間の節約につながります

選択肢1. 飲料用タンクに設ける間接排水管の最小排水口空間は、100mmとする。

適当ではありません

間接排水管とは、排水の逆流防止や虫の侵入を防止するために設けられたもので、一度大気中に排水を開放し、再び受け口に排水を受けさせ流し込むための管を指します。間接排水管の最小排水口空間は150㎜です。

選択肢2. フレキシブルジョイントは、温水配管の熱収縮を吸収するために使用する。

適当ではありません

フレキシブルとは柔軟な(Flexible)という意味を持ち、変形が柔軟にできることが特徴です。設問のように、熱収縮の吸収を行うために用いられる管は、スリーブ形伸縮管継手、ベローズ形伸縮管継手、ベンド継手があります。

選択肢3. 給水栓には、クロスコネクションが起きないように吐水口空間を設ける。

クロスコネクション(Cross connection)とは、誤接合という意味で、給水栓に井戸水や直接接続することは禁止されていると水道法施行令第6条-6に記載されています。バルブの故障、操作不良、閉め忘れによる上水道や井戸水への逆流が起こりうるため、水質汚染、多額の水道料金請求などのトラブルとなります。その防止対策として、吐水口空間(間接接続)が設けられています。

選択肢4. 鋼管のねじ接合においては、余ねじ部に錆止めペイントを塗布する。

鋼材と鉄などのねじ材の接合において、異なる金属が触れ合う状態だと片方が媒介となり、腐食が進行する(異種金属接触腐食)ため、防止策として錆止めペイントを塗布します。

まとめ

この問題では、正誤に関わらず、飲料用タンクや上水道には間接排水のための空間があることを覚えておくと、何のためなのか、その効果などを派生的に考えることができますので覚えておくといいでしょう。

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02

配管及び配管附属品の施工に関する問題です。

選択肢1. 飲料用タンクに設ける間接排水管の最小排水口空間は、100mmとする。

飲料用タンクに設ける間接排水管の最小排水口空間は、150mmとする

 

間接排水管は、水受器その他のあふれ縁より、排水管径の2倍以上の空間(飲料用の

貯水槽の場合は、最小 150 mm 以上)を保持して開口します。

また、水が飛散し支障がある場合は、それに適応した防護方法を講じます。

 

(公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)参照)

選択肢2. フレキシブルジョイントは、温水配管の熱収縮を吸収するために使用する。

伸縮管継手は、温水配管の熱収縮を吸収するために使用する

 

伸縮管継手は、温度変化によって生じる配管の歪み、配管の収縮を吸収するものです。

 

なお、フレキシブルジョイントは、軸に対し直角方向のたわみやねじれや機器の振動を吸収します。

選択肢3. 給水栓には、クロスコネクションが起きないように吐水口空間を設ける。

問題文の内容通りです

 

クロスコネクションによる汚染防止には、上水・給湯配管に、上水等以外の配管を接続しないことです。

逆サイホン作用による汚染の防止は、吐水口空間の確保が基本で、給水栓や給水管の吐水口端とあふれ縁との垂直距離を、吐水口空間と言い、この空間を確保することで、給水管内の負圧による逆流汚染を防止できます。

選択肢4. 鋼管のねじ接合においては、余ねじ部に錆止めペイントを塗布する。

問題文の内容通りです

 

鋼管のネジ接合では、余ネジ部とパイプレンチ跡には、錆止めを塗布します。

錆止めは、錆止めペイントを使用しますが、亜鉛メッキ以外と亜鉛メッキ面、屋外と屋内では規格が異なるため、確認が必要です。

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