貸金業務取扱主任者 過去問
平成27年度(2015年)
問11 (法及び関係法令に関すること 問11)

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問題

貸金業務取扱主任者資格試験 平成27年度(2015年) 問11(法及び関係法令に関すること 問11) (訂正依頼・報告はこちら)

貸金業者であるAは、顧客であるBとの間で締結した貸付けに係る契約に基づく債権(以下、本問において「本件債権」という。)を第三者であるCに譲渡しようとしている。この場合に関する次の記述のうち、その内容が適切なものを1つだけ選びなさい。なお、本件債権は、抵当証券法第1条第1項に規定する抵当証券に記載された債権ではないものとする。
  • Aは、本件債権をCに譲渡するに当たり、Cとの間で、債権譲渡契約において、当該債権譲渡に係る貸金業法第17条第1項に規定する契約の内容を明らかにする書面をAがBに交付することを約定したときは、Cは、当該書面をBに交付する必要はない。
  • Aは、本件債権をCに譲渡するに当たっては、Cに対し、本件債権が貸金業者の貸付けに係る契約に基づいて発生したことその他内閣府令で定める事項並びにCが本件債権に関してする行為について貸金業法第24条(債権譲渡等の規制)第1項に定める規定の適用がある旨を、内閣府令で定める方法により、通知しなければならない。
  • Aが本件債権を貸金業者ではないCに譲渡した場合、Aが作成し保存していた「本件債権に係る貸金業法第19条に規定する帳簿」はAからCに引き渡されるため、Aは、本件債権をCに譲渡した後に引き続き貸金業を営むときであっても、当該帳簿を保存する必要はない。
  • Aは、本件債権をCに譲渡した場合、法令の規定により貸金業法第24条の規定を適用しないこととされるときを除き、譲渡をした日から30日以内に、その旨をその登録をした内閣総理大臣又は都道府県知事に届け出なければならない。

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この過去問の解説 (2件)

01

本設問は債権譲渡に関する出題です。

詳細は各設問にて解説します。

選択肢1. Aは、本件債権をCに譲渡するに当たり、Cとの間で、債権譲渡契約において、当該債権譲渡に係る貸金業法第17条第1項に規定する契約の内容を明らかにする書面をAがBに交付することを約定したときは、Cは、当該書面をBに交付する必要はない。

貸金業法第24条2項では、「第十二条の七、第十六条の二第三項及び第四項、第十六条の三、第十七条(第六項を除く。)、第十八条から第二十二条まで、第二十四条の六の十並びに前項の規定は、貸金業者の貸付けに係る契約に基づく債権の譲渡があつた場合における当該債権を譲り受けた者について準用します。」と記載されています。

つまり、債権譲渡を受けた者は貸金業法第17条を遵守しなければなりません。貸金業法第17条とは「貸付けに係る契約(極度方式基本契約を除く。第四項において同じ。)を締結したときは、遅滞なく、内閣府令で定めるところにより、契約の内容に係る事項等についてその契約の内容を明らかにする書面をその相手方に交付しなければならない。」と記載されています。

よって、本選択肢の「当該債権譲渡に係る貸金業法第17条第1項に規定する契約の内容を明らかにする書面をAがBに交付することを約定したときは、Cは、当該書面をBに交付する必要はない」という箇所が誤りで、Cは貸金業法第17条で規定されている書面の交付義務を負います。

選択肢2. Aは、本件債権をCに譲渡するに当たっては、Cに対し、本件債権が貸金業者の貸付けに係る契約に基づいて発生したことその他内閣府令で定める事項並びにCが本件債権に関してする行為について貸金業法第24条(債権譲渡等の規制)第1項に定める規定の適用がある旨を、内閣府令で定める方法により、通知しなければならない。

設問の通りです。

貸金業法第24条1項では、「貸金業者は、貸付けに係る契約に基づく債権を他人に譲渡するに当たつては、その者に対し、当該債権が貸金業者の貸付けに係る契約に基づいて発生したことその他内閣府令で定める事項並びにその者が当該債権に係る貸付けの契約に基づく債権に関してする行為について第十二条の七、第十六条の二第三項及び第四項、第十六条の三、第十七条(第六項を除く。)、第十八条から第二十二条まで、第二十四条の六の十並びにこの項の規定(抵当証券法(昭和六年法律第十五号)第一条第一項に規定する抵当証券に記載された債権については第十六条の二第三項及び第四項並びに第十七条(第六項を除く。)の規定を除き、これらの規定に係る罰則を含む。)の適用がある旨を、内閣府令で定める方法により、通知しなければなりません。」と記載されています。

選択肢3. Aが本件債権を貸金業者ではないCに譲渡した場合、Aが作成し保存していた「本件債権に係る貸金業法第19条に規定する帳簿」はAからCに引き渡されるため、Aは、本件債権をCに譲渡した後に引き続き貸金業を営むときであっても、当該帳簿を保存する必要はない。

貸金業法施行規則第17条では、「貸金業者は、法第十九条の帳簿を、貸付けの契約ごとに、当該契約に定められた最終の返済期日(当該契約に基づく債権が弁済その他の事由により消滅したときにあつては、当該債権の消滅した日)から少なくとも十年間保存しなければなりません。」と記載されています。

つまり、債権譲渡によって当該債権者の譲渡により消滅した場合でも十年間は保存義務を負います。

よって本選択肢の「Aは、本件債権をCに譲渡した後に引き続き貸金業を営むときであっても、当該帳簿を保存する必要はない」という箇所が誤りです。

選択肢4. Aは、本件債権をCに譲渡した場合、法令の規定により貸金業法第24条の規定を適用しないこととされるときを除き、譲渡をした日から30日以内に、その旨をその登録をした内閣総理大臣又は都道府県知事に届け出なければならない。

貸金業法施行規則第26条の25の2項では、「貸金業者は、法第二十四条の六の二各号のいずれかに該当することとなつたときは、その日から二週間以内に、その旨を管轄財務局長又は都道府県知事に届け出なければなりません。」と記載されています。

加えて貸金業法第24条の六の2では、「・貸金業を開始し、休止し、又は再開したとき。・指定信用情報機関と信用情報提供契を締結したとき、又は当該信用情報提供契約を終了したとき。・第六条第一項第十四号に該当するに至つたことを知つたとき。・前三号に掲げるもののほか、内閣府令で定める場合に該当するとき。」と記載されています。

上記の内閣府令で定める場合とは、貸金業法施行規則第26条の25の1項で規定されており、「法第二十四条の六の二第四号に規定する内閣府令で定める場合は、次に掲げる場合とします。・法第六条第一項第一号、第四号から第七号まで又は第十三号に該当することとなつた場合・貸金業者が営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者である場合におけるその法定代理人、役員又は重要な使用人が法第六条第一項第一号又は第四号から第七号までに該当することとなつた事実を知つた場合・貸付けに係る契約に基づく債権を他人に譲渡した場合・役員又は使用人に貸金業の業務に関し法令に違反する行為又は貸金業の業務の適正な運営に支障を来す行為があつたことを知つた場合・特定の保証業者との保証契約の締結を貸付けに係る契約の締結の通常の条件とすることとなつた場合・第三者に貸金業の業務の委託を行つた場合又は当該業務の委託を行わなくなつた場合・貸金業協会に加入又は脱退した場合」と記載されています。

つまり債権譲渡は譲渡した日から2週間以内の届出が義務付けられています。

よって本選択肢の「譲渡をした日から30日以内に、その旨をその登録をした内閣総理大臣又は都道府県知事に届け出なければならない」という箇所が誤りです。

まとめ

債権譲渡がなされた場合、譲り受けた者は貸金業者でなくても貸金業法に係る規制を受けること覚えておきましょう。

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02

適切な記述は「2」です。
したがって、正しい選択肢は 「2」 となります。

選択肢1. Aは、本件債権をCに譲渡するに当たり、Cとの間で、債権譲渡契約において、当該債権譲渡に係る貸金業法第17条第1項に規定する契約の内容を明らかにする書面をAがBに交付することを約定したときは、Cは、当該書面をBに交付する必要はない。

貸金業法第17条第1項では、貸付契約の内容を明らかにする書面を債権者が顧客に交付することが義務付けられています。
しかし、AがCとの契約で「AがBに書面を交付する」と定めたとしても、CがBに書面を交付する義務を免れるわけではありません。
債権譲渡後は、Cが新たな債権者となるため、C自身もBに対し必要な通知や書面交付を行う義務があります。
誤り

選択肢2. Aは、本件債権をCに譲渡するに当たっては、Cに対し、本件債権が貸金業者の貸付けに係る契約に基づいて発生したことその他内閣府令で定める事項並びにCが本件債権に関してする行為について貸金業法第24条(債権譲渡等の規制)第1項に定める規定の適用がある旨を、内閣府令で定める方法により、通知しなければならない。

貸金業者が債権を譲渡する場合、新たな債権者となるCが、その債権が貸金業の貸付契約に基づくものであることを認識し、それに適用される規制を遵守する必要があります。
そのため、AはCに対して、「この債権は貸金業法の規制を受けるものである」ことを通知しなければなりません。
これは、債権譲渡後も適正な取扱いが確保されるようにするための規定です。
適切

選択肢3. Aが本件債権を貸金業者ではないCに譲渡した場合、Aが作成し保存していた「本件債権に係る貸金業法第19条に規定する帳簿」はAからCに引き渡されるため、Aは、本件債権をCに譲渡した後に引き続き貸金業を営むときであっても、当該帳簿を保存する必要はない。

貸金業者は、貸金業法第19条に基づき、貸付契約に関する帳簿を一定期間(10年間)保存する義務があります。
債権を譲渡した場合でも、この保存義務がなくなるわけではありません。
Cが帳簿を引き継いだとしても、A自身も法律上の義務として帳簿を保持する必要があります。
誤り

選択肢4. Aは、本件債権をCに譲渡した場合、法令の規定により貸金業法第24条の規定を適用しないこととされるときを除き、譲渡をした日から30日以内に、その旨をその登録をした内閣総理大臣又は都道府県知事に届け出なければならない。

貸金業者が債権を譲渡した場合、法令の規定により届け出が義務付けられているのは「2週間以内」です
この選択肢では「30日以内」としており、法令の規定と異なるため誤りです。
誤り

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