貸金業務取扱主任者の過去問
平成27年度(2015年)
貸付け及び貸付けに付随する取引に関する法令及び実務に関すること 問38

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問題

貸金業務取扱主任者資格試験 平成27年度(2015年) 貸付け及び貸付けに付随する取引に関する法令及び実務に関すること 問38 (訂正依頼・報告はこちら)

時効に関する次の記述のうち、民法上、その内容が適切でないものを1つだけ選びなさい。
  • 時効の効力は、その起算日にさかのぼる。
  • 裁判所は、当事者が時効の援用をしなくても、時効によって裁判をすることができる。
  • 時効の利益は、あらかじめ放棄することができない。
  • 10年間、所有の意思をもって、平穏に、かつ、公然と他人の物を占有した者は、その占有の開始の時に、善意であり、かつ、過失がなかったときは、その所有権を取得する。

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この過去問の解説 (1件)

01

本設問は時効に関する出題です。

詳細は各設問にて解説します。

選択肢1. 時効の効力は、その起算日にさかのぼる。

設問の通りです。

民法第144条では、「時効の効力は、その起算日にさかのぼります。」と記載されています。

選択肢2. 裁判所は、当事者が時効の援用をしなくても、時効によって裁判をすることができる。

民法第145条では、「時効は、当事者(消滅時効にあっては、保証人、物上保証人、第三取得者その他権利の消滅について正当な利益を有する者を含む。)が援用しなければ、裁判所がこれによって裁判をすることができません。」と記載されています。

よって本選択肢の「援用をしなくても、時効によって裁判をすることができる」という箇所が誤りです。

選択肢3. 時効の利益は、あらかじめ放棄することができない。

設問の通りです。

民法第146条では、「時効の利益は、あらかじめ放棄することができません。」と記載されています。

選択肢4. 10年間、所有の意思をもって、平穏に、かつ、公然と他人の物を占有した者は、その占有の開始の時に、善意であり、かつ、過失がなかったときは、その所有権を取得する。

設問の通りです。

民法第162条2項では、「十年間、所有の意思をもって、平穏に、かつ、公然と他人の物を占有した者は、その占有の開始の時に、善意※であり、かつ、過失がなかったときは、その所有権を取得します。」と記載されています。善意かつ無過失でなかった場合、時効は20年です。

※善意とは、法律用語で知らなかったことを指します。反対に悪意は知っていることを指します。

まとめ

時効に関する出題は占有と絡めて出題されることがあります。両項目のポイントを押さえてください。

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