貸金業務取扱主任者の過去問
平成29年度(2017年)
法及び関係法令に関すること 問5

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

貸金業務取扱主任者資格試験 平成29年度(2017年) 法及び関係法令に関すること 問5 (訂正依頼・報告はこちら)

貸金業法第12条の8に規定する利息、保証料等に係る制限等に関する次の記述のうち、その内容が適切なものを1つだけ選びなさい。
  • 貸金業者は、その利息(みなし利息を含む。)が利息制限法第1条(利息の制限)に規定する金額を超える利息の契約を締結した場合、行政処分の対象となるだけでなく、必ず刑事罰の対象となる。
  • 貸金業者は、貸付けに係る契約について、業として保証を行う者(以下、本問において「保証業者」という。)と保証契約を締結したときは、遅滞なく、当該保証業者への照会その他の方法により、当該保証業者と当該貸付けに係る契約の相手方との間における保証料に係る契約の締結の有無、及び保証料に係る契約を締結する場合における当該保証料の額を確認しなければならない。
  • 貸金業者は、保証業者との間で根保証契約を締結しようとする場合において、当該根保証契約が当該根保証契約において3年を経過した日より後の日を元本確定期日として定める根保証契約又は元本確定期日の定めがない根保証契約に当たるものであるときは、当該根保証契約を締結してはならない。
  • 金銭の貸借の媒介を行った貸金業者は、当該媒介により締結された貸付けに係る契約の債務者から当該媒介の手数料を受領した場合であっても、当該契約につき更新があったときは、これに対する新たな手数料を受領し、又はその支払を要求することができる。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (1件)

01

貸金業法第12条の8に規定する利息、保証料等について、基本的事項を理解しましょう。

選択肢1. 貸金業者は、その利息(みなし利息を含む。)が利息制限法第1条(利息の制限)に規定する金額を超える利息の契約を締結した場合、行政処分の対象となるだけでなく、必ず刑事罰の対象となる。

適切ではありません。

 

貸金業者が利息制限法に違反する契約を締結した場合、行政処分の対象となることがありますが、刑事罰の対象になるかどうかは、貸金業法第12条の5などの特定の違反行為(例:出資法に違反する高金利契約)に該当するかによります。「必ず刑事罰の対象となる」という記述は誤りです。

選択肢2. 貸金業者は、貸付けに係る契約について、業として保証を行う者(以下、本問において「保証業者」という。)と保証契約を締結したときは、遅滞なく、当該保証業者への照会その他の方法により、当該保証業者と当該貸付けに係る契約の相手方との間における保証料に係る契約の締結の有無、及び保証料に係る契約を締結する場合における当該保証料の額を確認しなければならない。

適切ではありません。

 

貸金業者は、保証業者との間で締結された保証契約の内容を把握し、不当な保証料の請求などが行われていないかを確認する義務があります。(貸金業法12条の8第6項)。

選択肢3. 貸金業者は、保証業者との間で根保証契約を締結しようとする場合において、当該根保証契約が当該根保証契約において3年を経過した日より後の日を元本確定期日として定める根保証契約又は元本確定期日の定めがない根保証契約に当たるものであるときは、当該根保証契約を締結してはならない。

適切です。

 

貸金業者は、保証業者との間で根保証契約を締結する際、その契約で元本確定期日を3年を超える日と定めたり、元本確定期日を定めない場合には、当該契約を締結することはできません。

選択肢4. 金銭の貸借の媒介を行った貸金業者は、当該媒介により締結された貸付けに係る契約の債務者から当該媒介の手数料を受領した場合であっても、当該契約につき更新があったときは、これに対する新たな手数料を受領し、又はその支払を要求することができる。

適切ではありません。

 

貸金業法では、金銭貸借の媒介に関する手数料について、債務者に過剰な負担を課さないよう規制されています。更新に伴う新たな手数料の受領または要求をしてはなりません(貸金業法12条の8第10項)。

まとめ

利息、保証料等に関しては、主に消費者の保護(借金が長期化するリスクを抑え、消費者が過度の借金を背負わないようにするため)という観点で学習しましょう。

参考になった数0