貸金業務取扱主任者の過去問
平成29年度(2017年)
法及び関係法令に関すること 問6

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

貸金業務取扱主任者資格試験 平成29年度(2017年) 法及び関係法令に関すること 問6 (訂正依頼・報告はこちら)

貸金業法第13条第3項に規定する源泉徴収票その他の収入又は収益その他の資力を明らかにする事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録として内閣府令で定めるもの(以下、本問において「資力を明らかにする書面等」という。)に関する次のa〜dの記述のうち、その内容が適切なものの組み合わせを1つだけ選びなさい。なお、本問における貸付けに係る契約は、極度方式貸付けに係る契約その他の貸金業法施行規則第10条の16(指定信用情報機関が保有する信用情報の使用義務の例外)で定める貸付けの契約ではないものとする。また、本問における貸金業者は、非営利特例対象法人及び特定非営利金融法人ではないものとする。

a  貸金業者は、これまで契約を一切締結していない個人顧客との間で、貸付けの金額が50万円である貸付けに係る契約を締結しようとする場合、指定信用情報機関が保有する信用情報を使用して返済能力の調査を行った結果、当該顧客の他の貸金業者に対する借入れがないことが判明したときであっても、当該顧客からその資力を明らかにする書面等の提出又は提供を受けなければならない。

b  貸金業者は、個人顧客との間で、貸付けの金額が100万円を超える貸付けに係る契約を締結するに際し、個人である保証人となろうとする者との間で、当該契約に係る保証契約を締結しようとする場合、当該保証人となろうとする者からその資力を明らかにする書面等の提出又は提供を受けなければならない。

c  貸金業者は、これまで契約を一切締結していない個人顧客との間で、貸付けの金額が10万円の貸付けに係る契約を締結しようとする場合において、指定信用情報機関が保有する信用情報を使用して返済能力の調査を行った結果、当該顧客の他の貸金業者に対する借入残高が100万円を超えることが判明した。この場合、当該貸金業者は、当該顧客からその資力を明らかにする書面等の提出又は提供を受けなければならない。

d  貸金業者は、個人顧客との間で、貸付けの金額が80万円の貸付けに係る契約を締結しようとする場合、その2年前に当該顧客との間で貸付けに係る契約を締結するに当たり当該顧客からその資力を明らかにする書面等として源泉徴収票の提出を受けていたときであっても、改めて、当該顧客からその資力を明らかにする書面等の提出又は提供を受けなければならない。
  • ab
  • ac
  • bd
  • cd

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (1件)

01

a(×)貸金業者が個人顧客と貸付契約を締結する際、「当該貸金業者合算額」が50万円以下であり、他の借入がない場合には、返済能力調査の一環として顧客の資力を明らかにする書面等の提出・提供を受ける必要はありません。

b(×)保証契約を締結する際、保証人になろうとする者から資力を明らかにする書面等の提出や提供を受ける必要はありません。

c(○)貸金業者が個人顧客と貸付契約を締結する場合、個人顧客合算額が110万円を超える場合(当該貸金業者合算額が10万円で、他の貸金業者の貸付残高が100万円を超える場合を含む)、返済能力の調査において顧客の資力を明らかにする書面等の提出・提供を受ける必要があります。(貸金業法13条3項1号ロ)。

d(○) 貸金業者が個人顧客と貸付契約を締結する際、当該貸金業者合算額が80万円である場合は、50万円を超えているため、顧客の資力を明らかにする書面等の提出・提供を受ける必要があります。
また、資力を明らかにする書面として源泉徴収票を提出させる場合には、通常、直近の期間に係るものであることが求められるため、2年前の源泉徴収票では不十分です。そのため、顧客には改めて資力を明らかにする書面等の提出・提供を求める必要があります。(貸金業法施行規則10条の17第2項4号)。

選択肢1. ab

適切ではありません。

選択肢2. ac

適切ではありません。

選択肢3. bd

適切ではありません。

選択肢4. cd

適切です。

まとめ

貸金業法第13条第3項は、貸金業者が顧客の返済能力を適切に評価し、過剰な貸付けを防止することを目的としています。そのため、貸付け金額や信用情報機関の調査結果など、様々な要素を総合的に判断し、資力を明らかにする書面等の提出を求めるかどうかを決定する必要があります。

参考になった数0