貸金業務取扱主任者 過去問
令和5年度(2023年)
問38 (貸付け及び貸付けに付随する取引に関する法令及び実務に関すること 問11)

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問題

貸金業務取扱主任者資格試験 令和5年度(2023年) 問38(貸付け及び貸付けに付随する取引に関する法令及び実務に関すること 問11) (訂正依頼・報告はこちら)

質権及び抵当権に関する次の記述のうち、民法上、その内容が適切でないものを1つだけ選びなさい。
  • 債権を目的とする質権の設定は、第三債務者への質権の設定の通知又は第三債務者の承諾がなければ、第三債務者に対抗することができない。
  • 貸金債権を被担保債権として売買代金債権に質権を設定した場合、質権者は、売買代金債権の額が貸金債権の額を超えていても、売買代金債権の全部を直接に取り立てることができる。
  • 根抵当権者は、確定した元本並びに利息その他の定期金及び債務の不履行によって生じた損害の賠償の全部について、極度額を限度として、その根抵当権を行使することができる。
  • 根抵当権の被担保債権の元本の確定前においては、後順位の抵当権者その他の第三者の承諾を得ることなく、根抵当権の担保すべき債権の範囲の変更をすることができる。

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この過去問の解説 (2件)

01

債権を保全するための手段として、「質権」や「抵当権」といった担保権があります。

この問題は、それらの基本的な性質や制限について理解しているかを問うものです。
それぞれの選択肢には、条文に基づいた正確な理解が必要です。

特に根抵当権に関しては、「元本確定前」か「確定後」かによって取り扱いが変わる点に注意が必要です。

選択肢1. 債権を目的とする質権の設定は、第三債務者への質権の設定の通知又は第三債務者の承諾がなければ、第三債務者に対抗することができない。

正しいです。
民法第355条に基づく内容です。

通知や承諾がなければ、第三債務者に対して効力を主張できません。

選択肢2. 貸金債権を被担保債権として売買代金債権に質権を設定した場合、質権者は、売買代金債権の額が貸金債権の額を超えていても、売買代金債権の全部を直接に取り立てることができる。

誤りです。
質権者は、自己の被担保債権の限度内でのみ弁済を受ける権利を持ちます

債権全体の直接取り立ては原則として認められておらず、残額があれば設定者に返還する義務があります。
この点で、取り立て権を無制限に認めている記述は誤りです。

選択肢3. 根抵当権者は、確定した元本並びに利息その他の定期金及び債務の不履行によって生じた損害の賠償の全部について、極度額を限度として、その根抵当権を行使することができる。

正しいです。
民法第398条の19に沿った記述になっています。

選択肢4. 根抵当権の被担保債権の元本の確定前においては、後順位の抵当権者その他の第三者の承諾を得ることなく、根抵当権の担保すべき債権の範囲の変更をすることができる。

正しいです。

民法第398条の4第1項「元本の確定前においては、根抵当権の担保すべき債権の範囲の変更をすることができる。債務者の変更についても、同様とする。」、第2項「前項の変更をするには、後順位の抵当権者その他の第三者の承諾を得ることを要しない。」

上記の条文により、元本の確定前においては、根抵当権の担保すべき債権の範囲の変更をすることができ、この変更にあたって、後順位の抵当権者やその他の第三者の承諾は不要とされています。

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02

 質権及び抵当権に関する出題です。

選択肢1. 債権を目的とする質権の設定は、第三債務者への質権の設定の通知又は第三債務者の承諾がなければ、第三債務者に対抗することができない。

 民法364条により、「債権を目的とする質権の設定(現に発生していない債権を目的とするものを含む。)は、467条の規定に従い、第三債務者にその質権の設定を通知し、又は第三債務者がこれを承諾しなければ、これをもって第三債務者その他の第三者に対抗することができない。」とされ、同法467条1項により、「債権の譲渡(現に発生していない債権の譲渡を含む。)は、譲渡人が債務者に通知をし、又は債務者が承諾をしなければ、債務者その他の第三者に対抗することができない。」とされ、同条2項により、「前項の通知又は承諾は、確定日付のある証書によってしなければ、債務者以外の第三者に対抗することができない。」とされるので、適切です。

選択肢2. 貸金債権を被担保債権として売買代金債権に質権を設定した場合、質権者は、売買代金債権の額が貸金債権の額を超えていても、売買代金債権の全部を直接に取り立てることができる。

 民法366条2項により、「債権の目的物が金銭であるときは、質権者は、自己の債権額に対応する部分に限り、これを取り立てることができる。」とされます。

 つまり、「全部を」という部分が、適切ではありません。

選択肢3. 根抵当権者は、確定した元本並びに利息その他の定期金及び債務の不履行によって生じた損害の賠償の全部について、極度額を限度として、その根抵当権を行使することができる。

 民法398条の3第1項により、「根抵当権者は、確定した元本並びに利息その他の定期金及び債務の不履行によって生じた損害の賠償の全部について、極度額を限度として、その根抵当権を行使することができる。」とされるので、適切です。

選択肢4. 根抵当権の被担保債権の元本の確定前においては、後順位の抵当権者その他の第三者の承諾を得ることなく、根抵当権の担保すべき債権の範囲の変更をすることができる。

 民法398条の4第1項により、「元本の確定前においては、根抵当権の担保すべき債権の範囲の変更をすることができる。債務者の変更についても、同様とする。」とされ、同条2項により、「前項の変更をするには、後順位の抵当権者その他の第三者の承諾を得ることを要しない。」とされるので、適切です。

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