ケアマネの過去問
平成21年度(第12回)
保健医療サービス分野 問29

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問題

ケアマネジャー試験 平成21年度(第12回) 保健医療サービス分野 問29 (訂正依頼・報告はこちら)

高齢者の疾病等について、より適切なものはどれか。2つ選べ。
  • 肝硬変の原因で最も多いのは、飲酒である。
  • がんの罹患率は、女性が男性の約2倍である。
  • 転倒、健忘症状や尿失禁は、薬剤の副作用により引き起こされることがある。
  • 器質的便秘とは、腸管の運動能の低下による腸内容の停留である。
  • めまいは、若年者に比べて、循環器系障害や脳血管障害によることが多い。

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この過去問の解説 (3件)

01

1 肝硬変の原因で最も多いのは、C型肝炎です。

2 がんの罹患率は、男性の方が多いです。

4 器質性便秘とは、腸の病気や、先天的異常により損傷を受けたり、腸管が狭くなっているために起きる便秘です。

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02

1:肝硬変の原因として多いのはC型肝炎ウィルスによるものです。
60%がC型ウィルスによるもの、15%がB型ウィルスによるもの、12%がアルコールによるものになります。

2:がんの罹患率は「男性503,970例、女性361,268例(2012年)」と、6対4の割合で男性のほうが多くなっています。

4:腸管の運動能の低下による腸内容の停留は機能性便秘になります。

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03

正解は3・5です。

1 不正解→肝硬変の原因で最も多いのは、肝炎ウイルス(主にB型・C型)によるもので、8割以上を占めます。過度の飲酒、栄養障害、心不全、薬物、寄生虫感染、代謝異常、胆汁うっ滞に起因することもあります。


2 不正解→がんの罹患率は、男女とも50歳ぐらいから増加し、高齢になるほど高くなります。30代後半から40歳代では、女性の方が男性よりやや高く、60歳代以降は男性が女性よりも顕著に高くなります。(国立がん研究センター:がん登録・統計参照)。


3 正解→内服薬の副作用により、眠気・脱力・ふらつき・全身がだるくなり、足腰の力が低下することで転倒を引き起こすことがあります。また、一過性健忘や認知機能の低下や尿失禁を引き起こすこともあります。


4 不正解→便秘は大腸内の糞便の通過が通常より遅れて腸内に停滞し、排便が困難な状態をいいます。一般に器質性便秘と機能性便秘とに分けられます。
●器質性便秘
①腸管内外の腫瘍
②結腸の狭窄および念転、ヘルニア、腸重積
③痔核、肛門裂傷、肛門周囲膿瘍
④先天性巨大結腸症
⑤全身性硬化症
⑥神経系障害(脊髄損傷、脊髄腫瘍など)
⑦内分泌障害(甲状腺機能低下症、高Ca血症)
⑧代謝性・中毒性障害(脱水、全身衰弱、鉛中毒など)

●機能性便秘
・弛緩性便秘
①食事量・線維性食品の摂取不足
②高齢者
③運動不足
④排便の意識的抑制
⑤旅行や入院による食事・排泄習慣の変化など

・痙攣性便秘
動揺・緊張などの精神的・心理的ストレス、うつ病、慢性の精神病など

・直腸性便秘
下剤・浣腸の乱用、排便の意識的抑制、腹圧の減弱など、習慣性便秘あるいは単純性便秘ともいわれます。

・医原生便秘
①薬剤
②臥床、便器使用
③手術侵襲、脱水など

・産科的便秘
①妊娠中
②分娩後

・その他の便秘
①大腸憩室
②過敏性腸症候群など


5 正解→60歳までは末梢性めまいが多く、60歳を越えると末梢性まめいと中枢性めまいが同頻度になり、70歳以上になると中枢性めまいの頻度が高くなります。
<末梢性めまい>大部分は高血圧症、動脈硬化による循環障害に伴う耳の異常によって生じるめまいです。
<中枢性めまい>脳血管障害、腫瘍、変性疾患、外傷などの脳の異常によって生じるめまいです。

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