ケアマネの過去問
令和2年度(第23回)
保健医療サービスの知識等 問41

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問題

ケアマネジャー試験 令和2年度(第23回) 保健医療サービスの知識等 問41 (訂正依頼・報告はこちら)

ターミナルケアに関する次の記述のうち、より適切なものはどれか。3つ選べ。
  • 本人の人生観や生命観などの情報は、関係者で共有すべきではない。
  • リビングウィルとは、本人の意思が明確なうちに、医療やケアに関する選択を本人が表明しておくことをいう。
  • 重度の認知機能障害などを有する利用者の場合に、家族に加えて複数の医療・介護専門職が集まって方針を決める方法をコンセンサス・ベースド・アプローチという。
  • 医学的観点だけに基づく診療方針の決定では、本人の意向に反する結果となるおそれがある。
  • 介護保険の特定施設では、ターミナルケアは提供できない。

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この過去問の解説 (4件)

01

正解は2、3、4です。

ターミナルケアとは、

そう遠くない時期に死に至るであろう時期に行われる

医療・ケアをいいます。

1 ×

ターミナルケアに際し、

関係者である医療・ケアチームは、

本人のこれまでの人生観や価値観、

どのような生き方を望むのかを含め、

できる限り把握することが必要です。

2 ○

リビングウイルとは、

自分自身が「受けたい」あるいは「受けたくない」

延命のための医療(治療や処置等)等について

意思表示ができなくなった場合に備え、

本人の意思が明確なうちに

自分の意思を示しておくものです。

3 ○

重度の認知機能障害があるなど、

利用者の意思が確認できない場合、

家族と関連職種が集まり、

利用者自身の意思を推定しながら

最善の方針を決めていきます。

これをコンセンサス・ベースド・アプローチといいます。

4 ○

医学的観点だけに基づく診療方針の決定では、

本人の意思に反した治療となることもあり得ます。

本人と医療・ケアチームとの合意形成に向けた

十分な話し合いを経て、

本人が意思決定を行うことが基本です。

5 ×

介護保険の特定施設である、

有料老人ホーム、軽費老人ホームなどでも、

ターミナルケアを提供することは可能です。

参考になった数40

02

1.×
ターミナルケアとは、延命を目的とすることなく人間らしい最期を迎えられることを支える介護・看護です。ゆえに、人生観・生命観などの情報共有は必要です。

2.〇
リビングウィルとは、人生の終末期を迎えた時の医療の選択について事前に意志表示しておくことです。

3.〇
コンセンサス・ベースド・アプローチとは、意思決定能力が難しい人に対して、家族と信頼関係にある医療者との間で、適切なケアを行う方法です。

4.〇
終末期を迎える人が医療者と話し合いを行い、その人による決定を基本として終末期の診療を進めていきます。ゆえに、医学的観点からだけでは、本人の意向に反する結果となるおそれがあります。

5.×
介護保険の適用される施設(有料老人ホーム・介護老人保健施設・特別養護老人ホーム)で、ターミナルケアの提供は可能です。

参考になった数6

03

1. 誤り。ターミナルケアにおいて、満足のいく死を迎えるためには、本人、家族、看取りに関わる多職種間での合意形成が大切になります。

2. 正答。リビングウィルは、平穏死や自然死を望む方々が、自分の意思を元気なうちに記しておくものです。

3. 正答。コンセンサス・ベースド・アプローチは、意思決定能力を欠く方に対して適切なケアを提供するため、患者の代理人としての家族と医療者との間で推定される本因の意思を中心に統一した価値観を形成していく方法です。

4. 正答。治療方針が医学的観点だけに基づいた場合、望まぬ延命治療などが行われる恐れが考えられます。

5. 誤り。介護保険においても、医師が回復の見込みがないと判断した利用者に対して、人生の最後の時までその人らしさを維持できるように、本人や家族の意思を尊重して、看取りを行うことが可能です。

参考になった数5

04

1:ターミナルケアを行う上で、人生観や生命観などの情報は、関係者で情報共有を行う必要があります。
2:問題の通り、リビングウィルとは、本人の意思が明確なうちに、医療やケアに関する選択を本入が表明しておくことです。
3:問題の通り、重度の認知機能障害などを有する利用者の場合に、家族に加えて複数の医療・介護専門職が集まって方針を決める方法をコンセンサス・ベースド・アプローチといいます。
4:問題の通り、医学的観点だけに基づく診療方針の決定では、本人の意向に反する結果となるおそれがあります。
5:介護保険の特定施設において、ターミナルケアを提供することは可能です。

参考になった数3